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『子どもだけでも避難を』 いまだ下がらない放射線量 [放射能・放射線]

『子どもだけでも避難を』 いまだ下がらない放射線量



渡利地区住民:『なんで除染なんだよ!除染何度もやったよ!下がらないんだよ!1歳の子どもが、今この瞬間にも被曝し続けてるんですよ!』と悲痛な訴え。瀬戸孝則福島市長­:『私は除染でいきます。徹底した除染。(勧奨地点を設けてくれとの要望に)そんなことは思わない』と啖呵を切る市長。


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☆避難、移住よりも除染,除染というのはどうしてなんでしょう。
除染してして何としてでもそこに住まわせたいのは、低線量被曝の人体への影響を調べたいから?
人体実験のモルモット確保のため?と勘ぐってしまいます。。。。

東大のHPにもありました。

【福島県浜通りでの一般健診および健康相談会】
原発災害で大きな影響を受けた福島県浜通り地方において、住民の健康不安を解消する目的、および低線量被ばくを含む原発災害が人体へ及ぼす影響について調査するため、一般健診および健康相談会を行う。

「低線量被ばくを含む原発災害が人体へ及ぼす影響について調査」をするためには、住民に避難、移住されては困るわけで、除染をしてまでも何としても今の汚染地域に住み続けてもらいたい??のでは。。。




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食品放射能調査 第2回目:冬のお魚調査 [放射能・放射線]

☆NPOグリーンピースが行った、大手スーパー5社の店頭で売られているお魚の2回目の
放射能調査結果です。
今回は冬のお魚中心です。
1回目の調査はこちら
マダラやメバチマグロなどの大型魚も汚染され始めてきてるようで心配です。
検出限界値は5ベクレル/kgですので、NDと表記されていてもND=0 Bq/kgではないことには注意です。
缶詰のサバの水煮からも放射性物質が検出されてます。
缶詰や加工品などは原料の産地などの表示義務がないそうですから、これからはお魚を使った缶詰・加工品も安心して食べることができなくなりますね。。

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食品放射能調査 第2回目:冬のお魚調査より以下転載



放射能測定室 シルベク 食品放射能調査
第2回目:冬のお魚調査
(スーパーマーケットで売られている魚介類の放射線値検査)

前回の調査に引き続き、大手スーパーマーケット5社で調査を行ったところ、放射能汚染された商品が広く販売されていたことを確認しました。

前回の調査ではブリやカツオ、今回の調査ではマダラやメバチマグロなど、大型魚からの放射性物質の検出が目立ちます。また、缶詰(サバの水煮)からも、放射性物質が検出されました。


調査結果

詳細結果(PDF) >>

一般に販売されている魚介類に放射能汚染された商品が幅広く混入していることを確認。 (対象5社全てのスーパーマーケットで放射能汚染された魚介類商品を確認。 全75サンプル中27サンプルから放射性物質を検出)

•冬の鍋に欠かせないマダラや、年末年始に多く消費されるメバチマグロなど、季節の魚で広く流通されているものから汚染が確認された(サンプルは季節の魚を中心に購入)。

•商品の外見や表示(ラベルなど)からは汚染度合いを見分けることができず、消費者が知らないうちに汚染された魚介類を口にしている可能性が高い。

汚染度合いが最も高かったのはユニーで購入したマダラ(北海道産)で47.3Bq/kg(セシウム134,137)。

缶詰:サバの水煮から、放射性物質を検出(国産)。 表示義務がないため、原料の汚染度合いはおろか、何サバ(マサバ?ゴマサバ?それとも?)なのかも、どこの海域でいつ獲られた魚なのかも、購入時に把握することができない。

マダラ:7サンプル中5サンプルから放射性物質を検出(岩手県、宮城県、北海道産)。

メバチマグロ:5サンプル中全てから放射性物質を検出(宮城県産)。

カツオ:5サンプル中全てから放射性物質を検出(宮城県産)。

第三者機関からの検査結果報告書>>


調査の背景

©Kazuya Hokari/Greenpeace

東京電力福島第一原子力発電所の事故により、魚介類が放射能汚染され続けている。

•流通規制の強化や食品安全の保障は、本来であれば政府が早急に行うべきですが、行政指導が消費者の安全性を確保しきれていない。
•グリーンピースは政府に対し迅速かつ適切な対応を要請していますが、依然として政府の対応がきわめて遅いままで、東京電力による情報開示は満足に進まず、その間に大量の魚介類が広く流通され、消費者の口に入っている。
•この現状で、魚介類消費における安心確保に最も敏感に動き出せるのは、流通経路の中で消費者に一番近い位置にあり、消費者にとって最大の魚介類購入先である、大手スーパーマーケット。

•2011年11月17日現在、大手スーパーマーケットで、魚介類の自主検査の実施、検査結果の公開、自主流通基準の策定を公表している企業は、イオン一社のみしかない。

•自主検査の実施や、流通規制の策定を行っていない大手スーパーマーケットが拠り所としている行政指導は、消費者の安全性を確保しきれるものではない。

•多くの消費者は「暫定規制値以下かどうか」だけではなく、実際に魚介類がどれほど汚染されているのか、その具体的なベクレル値を知りたがっている。


調査内容

•調査期間: 2011年10月12日~11月8日

•対象スーパーマーケット: イオン、イトーヨーカドー、ユニー(アピタ)、ダイエー、西友

•対象地域: 神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、福島県、宮城県の店舗

•対象サンプル: 季節の魚で、東日本太平洋側そ産地とする魚介類商品を中心に、各スーパーマーケットで15商品ずつ購入。

•検査方法: 「グリーンピース放射能測定室 シルベク」で、NaIシンチレーション検出器を用いてスクリーニング検査の後、第三者機関(株式会社エフイーエーシー、株式会社エコプロ・リサーチ)で、ゲルマニウム半導体検出器を用いて検査。



<スクリーニング検査について>


© Kazuya Hokari / Greenpeace
「シルベク」で行うスクリーニング検査(精密検査前の簡易検査)には、短時間(30分前後)でセシウムなどの放射性物質が食品に含まれるかどうかを迅速に検査できる、NaIシンチレーション検出器(Berthold Technologies社製 LB 2045)を使用しています。
また、この検査器で正確な計測を行うために必要な以下の作業を、ACRO(フランスの放射能測定専門機関)の協力のもと、導入時から定期的に行っています。

•検出器の校正:測定のずれを把握して補正する
•計数の更新:検出器から得られる計数率(※)を放射能(ベクレル/kg)へと換算する際に必要な計数を補正する
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2011/10/21[01 /10] 放射線による食品汚染の実態に迫る 早野教授他 [放射能・放射線]

2011年10月21日[01 /10] 放射線による食品汚染の実態に迫る 早野教授他
一体、僕らは何を食べればいいのか――?
次々と見つかる、暫定規制値を超えた野菜や家畜。

飛び交うデマや怪しげな噂。
そして、甚大な被害をもたらし続ける食品汚染。
放射線による食品汚染について語ります。

なお、番組では 食品検査を実演 予定!
実際にその場で測定することで、汚染検査の手順や仕組み、
気をつけるべきことを解説いただきます。

【出演者】(敬称略)
津田大介  (ジャーナリスト)
野尻美保子 (高エネルギー加速器研究機構・教授)
早野龍五  (東京大学・教授)
勝川俊雄  (三重大学・准教授)
戎谷徹也  (大地を守る会・放射能対策特命担当).








▽内容要旨

.... ..ニコ生アンケート「食品汚染について、何か自分で対策をしていますか?」①自分で測定している:1.0%。②特定の産地を買わないようにしている:70.3%。③水洗い・お湯で茹でている:6.4%・④その他:22.3%。
..... ..勝川先生が食品の暫定規制値の説明をされています。
..勝川俊雄氏の「暫定基準値はどう決めたの?」基準値が低すぎると→食品供給停止→脱水などの健康被害。高すぎると→より多くの内部被曝を許容してしまう。汚染が未知数の状態で、難しい線引き。
..日本の暫定基準値。セシウム・ストロンチウム、年間上限5mSv。まずそうはならない。各食品群に1mSvずつ配分。飲料水、牛乳・乳製品はセシウムほとんど出てない。実質的に、野菜類、穀類、肉・卵・魚介類。あわせて3mSv。
..ストロンチウム単独では測りづらい。セシウムはγ線を出すので、測りやすい。ストロンチウムはβ線しか出さないので、外から測れない。セシウムとストロンチウムは一緒に行動する。計測しやすいセシウムで、ストロンチウムを避ける。
..暫定基準値の計算。ストロンチウム込みで内部被曝を1mSv/年にするには、食品のセシウムを何Bq/kg以下にすればよいか。成人、幼児、乳児で最小の値を採用。実はセシウム・ストロンチウムは、成人への影響が大きい。
..セシウムは代謝が悪い成人が一番ダメージをくらう(勝川氏)
..セシウム:ストロンチウムの比が想定の範囲内か?Srが多いと、基準値を再設定。少ないと、Csを防ぐとSrも防げる。陸上はSrがCsの1%以下。想定の範囲内と思われる。海は検査自体が少なく、Csが低い魚ばかりなので、Srはほとんど検出されず、不明。
..「どんな食材が危ないの?」計測は2万6千件以上。800品目以上78品目が暫定基準値超え。検査に偏りがある。牛肉1万件、米2700件、ほうれん草1000件。半分以上の品目が1〜3件の検査のみ。→放射能汚染の傾向を知ることが重要。
値としては非常に低いがこれは表面についてはモノが落ちていたと。根っこからはあまりでてこないので低い値になると。葉っぱでは高い汚染のものは最近あまり出てこなくなっている。.
「セシウムは表面5cm以内だと。数年して徐々に地中に行く時にどうなっていくかを見ていく必要がある。」.
津田「やっぱのリスクは減っていくが高いものは残ると」「チェルノブイリでのスカンジナビアでも高い食品が何年も出ていた、キノコやナッツなどベリーでは長期的に蓄積しやすい。日本でも同様だと、今後も注意必要になる」.
..野菜:葉菜のリスクは減った。3月・4月のような高い汚染は発見されていない。降下物の直接付着。これからもリスクが高いのは、キノコ類(特に野生は注意)、ナッツ(栗、ぎんなん)、ベリー類(ブルーベリー)。チェルノブイリから学ぶ。
戎谷「肉は非常に測っているが、。豚などは低い。(理由は)」「餌だと」
野尻「全て輸入飼料である場合もあるので」
.肉:牛肉→全量検査。豚・鶏は低い値で推移している。野生の動物は要注意。北欧のトナカイ、シカ・イノシシ。
戎谷「北欧ではトナカイなどが高くなっている。日本でも同様になる」野尻「旅館などでも地元食材でのキノコなどは関係者にも天然物などは、特に東北北関東でも十分出る可能性はある。(ポイントは野生だと)」
戎谷「野生ではとらないで捕獲しないと数も増えてしまう・・・」.
勝川「海ではプランクトンから食物連鎖で生物濃縮で濃くなる上に時間差もある、特にコウナゴなど小さい魚は初期では高かったが既に下がっている。汚染水薄まりでピークは過ぎている」.
.海洋生物の汚染:海水→プランクトン→小魚→捕食魚。濃縮係数。小魚(コウナゴ・シラス)新たな放出がない限り、ピークは過ぎた。捕食魚(アイナメ・カレイ・スズキ)これから半年〜1年ぐらいは注意が必要。淡水魚は要注意。場所によっては数年かかるかも…。
..小魚から捕食魚にセシウムが移ってる。これから1年は慎重に(勝川氏)
勝川「現在では小さいものは10ベクレル程度。ただこれらを食べる魚では徐々に値が上がっている。チェルノブイリでは半年後はピークで1年は維持された。今後1年は産地を見るべき。更に淡水ではイオンが少ない環境で溜めやすい、河川流れこみがあるので長期、何年にもなる」.勝川「まとめると、今後注意するべきのはだいたい分かっている。チェルノブイリでも同様なもの、キノコナッツなど。」.. ..
まとめ:【要注意リスト】椎茸、ナッツ(栗、ぎんなん)、ベリー類、野生の動物、淡水魚、捕食魚、茶。【新たな放出があったら避けるべき食材】葉菜、小魚。
勝川「なめこも出ている」
津田「地元でも天然ものキノコなど」
勝川「他には銀杏など(産地も見ると)あとは野生の動物、淡水魚、捕食魚が注意リストになるが、これ以外ではあまり高い値は出なくなっている、あと葉っぱは新たな放出時にはやめるべき」.
津田「暫定規制値、事故までは基準値370以上が追い返したと、今の暫定規制は妥当なのか」
勝川「暫定では事故の状況が不明であったので食品状況は大体判明している。もっとちゃんと内部被曝を押さえる低い基準を設定すべきだがトータルで守る全体図が必要」.
..早野「生涯100mSvが8月に打ち出した。本当に暫定規制値ぎりぎりになると満たせなくなるが、そういうものはめったに出回ってない。実験で探すにも苦労した。なので下げられてしかるべき。事故直後でもないので」
. 野尻「なので今後の食品を安全性を確保するには今の暫定基準値がちゃんと測定できるかは不十分。100ベクレル以下でも十分測れることが大事」.
戎谷「当初から生産者も消費者も信用出来ないと見ていたのではないか。将来的には1mSvまでしようと当然しかるべき。今のデータから見ても一日も早く暫定から議論のもとでもっと厳しい規制値設定するべき」.
津田「守ることを徹底するのも大事だと。ただ実際の汚染状況は」
勝川「食材だと測られている方が・・・」
津田「低くなっていると」
戎谷「心配しているのでは水系の汚染が水産物にどのように影響するか。野生の産物への影響の長さと、家畜の餌の循環について」
. 戎谷「海と山以外では民間努力で十分可能であると。」
津田「どれだけ検査体制が整って、だと。産地偽装もあると」
戎谷「(危険性は)ないと信じたい。確信犯的にされると消費者にはわからない。行政でもチェックでも調べ切れない。ただ有機農産物だと記録が全て証明で大丈夫」
戎谷「また明確に生産地がわかるような団体から買うのが安心であると」
津田「ガイガーで多くの方が測っていると思うが食品は市販でも測れるか」
..早野「説明。最初はサーベイメーター、線量計、ガイガーなど。そもそも線量計はガンマ線の空間線量率をμSv/hで計測するもの。仮に汚染食品がある場合、出ているガンマ線を見て。反応があれば汚染が判明すると」.
早野「例えば暫定規制値500ベクレルの食品、1kgだとした場合の線量、およそ0.01マイクロSvになる。しかし感度の良い製品であればどう見えるかを実験。10カウントぐらい増える製品で」.
早野「0.07マイクロが今の値。ただ数字は動く。(5秒ごとに)じつはこれはなぜ動くか、バックグラウンドの存在。これとの区別をどうつけるか。」.
.早野龍五氏解説。「サーベイメーター(線量計)編」汚染食品のまわりの空間線量は?セシウム500Bq /kgの食品表面の空間線量、0.02μSv/h程度。食品1kgで0.01μSv/h程度。測る時に、ちょっと待った。バックグラウンドを忘れちゃダメ。
早野「1kg200ベクレルの食品ではどうなるか・・・、しかしこれでは机の上で0.08にはなっていた。ただちょっと上がっている」野尻「上がり切るには時間がかかる」.
..早野「実はバックグラウンドがあるので分かりにくい。ここでは鉛の箱の中で行う。」
.野尻「鉛はあまり買おうと思わないほうがいい」早野「非常に重い」
野尻「ガンマ線は鉛で遮蔽される」早野「100kgもあるのでオススメしない。」野尻「毒もある」
..早野「(GMでは)絶対に見えない」津田「シンチレーション検出器だと」野尻「カウント数の多いものを、普通では10分の1」 .津田「オススメは」野尻「鉛をすすめてないので・・・。毎日するのも現実的ではない。鉛の接着も。」
..早野「結論。どうしてもであれば感度のよい線量計。最近の半導体型のTA100など」野尻「すべての製品を網羅しているサイトもある」
早野「どうしてもであればガイガーの10倍以上の感度の線量計を用意して・・・」
. ..サーベイメーター(線量計)どうしてもやりたければ、①感度の良い線量計(ガイガー無理)、②遮蔽、③長時間測定、で、500Bq/kgの汚染発見は可能。ウクライナ基準の野菜スクリーニングは線量計では無理。
早野「その上での長時間測定で500ベクレルであれば測定できるというレベル。ウクライナ基準などの話(厳しいもの)をこの方法で測定するのは不可能」.
野尻「要するに給食検査で線量計の写真もあったが、これでは殆どの場合意味はない。」
早野「遮蔽されてない空間ではほとんど検査できてない」
.「ガンマ線スペクトル測定編」ガンマ線の「色(スペクトル)」を見分ける測定。ガンマ線の「エネルギー」の測定ということ。セシウム-137、ヨウ素-131など区別できる。電気信号(パルス)の頻度を数えるだけの簡易型。核種はわからない。
.早野「ガンマ線スペクトル測定。スペクトルとは色だが、色を見分ける測定だと。本当はガンマ線のエネルギーを測定するもの。線量では見えないがスペクトルでは区別。原理は鉛等の遮蔽の上で測定器で見ると当たることで電気パルス、この頻度で見るが簡易では核種までは難しい」
早野「スペクトルデータを見るものであると、核種の分析も可能になる」
野尻「線量があると短い時間で多くの(パルスの)山が出てくるということ」.
.一方、パルスのエネルギーと頻度を測定するスペクトロメーター、核種もわかる。セシウム134、137、カリウム40のガンマ線エネルギーの表。カリウム40は天然放射線。セシウム三兄弟と、孤高のカリウム。
早野「セシウムのエネルギー、とちょっと離れたところにカリウム40など。パターンとしてはセシウムの3つとカリウムが出てくることになる。」
早野「まずはカリウム40の実験を」
早野「NAIシンチレーター、と光電子増倍管という真空管。食品を入れるマリネリ容器、を測定器に入れる。こちらも鉛。」.
早野「ここで原因塩を天然のカリウム40含有のものを入れる。、これは天然由来の放射性物質。それで計器で測定すると、ピークが出るがこれがカリウム40のピークに相当するもの。割とすぐに出てくるが別の傾向も」野尻「セシウム相当の場所」
早野「余計な部分であるが、ガンマ線の運命、まずは当たらないもの。透過力が強いので抜ける。で測定器に命中してピークに相当。ただこれ以外にも当て逃げのもの、がコンプトン散乱として別の場所で出てくる。最後はとばっちり、反射のものが当たる」
. ..Nal検出器で「やさしお」を測定してみる。ガンマ線の5つの運命。①ハズレ。②透過。③大当たり!④当て逃げ!(コンプトン散乱)⑤とばっちり。
早野「先程の色の話、塗ってある部分ではセシウムの3つが出てくる場所。この装置だとセシウムのベクレル表示、300と出てくる。塩だが、単純にセシウム相当をセシウムと間違って扱っているだけ、ただ世の中では多くある」
.早野「装置の値段は300万ぐらい。野尻「続いてはセシウムサンプル、これは土を混ぜて擬似汚染としているもの、500ベクレル相当」
.早野「(測定すると)丁度500ベクレル。3つのでは混合もあるがもっと全て分かれる。500ベクレルとしてセシウムだけが出てくるようになる。測定値の誤差はあると思うが、十分見えている」
.早野「続いては、265。先程よりは汚染が低い、100ベクレル以下。でカリウムも含まれている。」津田「誤差は大きいと」早野「カリウムもある・・・」
早野「エネルギーピークからセシウムと判明して、積算値でベクレルとなる。ただ全てセシウムではなく当て逃げの成分もある。なので極端だと何もなくてもセシウム検出となるケースも出てくる、実際には入っている状態」
早野「ここではコンピューターでしきい値を設定してその上のピークだけを検出するようにする。セシウムが10ベクレルずつの野菜を測定すると、直線で引いてその上で積算している。」. ..Cs-137のBq/kgを知りたい。グラフの山を見ると、Cs-137だとエネルギーからわかる。定量①「ここから…ここまで」法、余計なものが入り誤検出がある。②「えいや!と直線」法、この装置ではできない。③ 「K-40のお釣り」法、面積Sを推定。
早野「ここではカリウムのピーク、当て逃げのお釣りを予め見て、その上でカウント数から面積を引くことで計算している。ただ日本のでは設定されてないのが基本。変えるためのマニュアルが必要になってくる。」
.戎谷「するとガンマ線スペクトル測定のメーターでもカリウム40が出てるかが問題になってくると」野尻「問題としては100以下のレベル計測になると問題として出てくる。」
早野「検出限界について。現実に存在する食品を測定した値を見ると、1ベクレルでも見えないが、5ベクレルで若干出てくる程度、これhじゃ検出限界未満ということ、NDとされる、がなんとなく怪しいと」
早野「でようやく10ベクレルだと出てくるようになってくる。20ベクレルだと明確になる。測定時間と入っているセシウム分量を何度も繰り返すことで出てくる。常に出てくるではなく使う方にも知識が必要」
.「検出限界」セシウム1+1Bq/kg、あまり見えない。5+5、ちょっと見える。10+10、わりと見える。20+20、はっきり見える。同じ測定を何度も繰り返す。体重計とは違って、必ず同じ数値が出るわけではない。
..スペクトロメーター編まとめ。①鉛は必須(鉛があっても「ブランク」測定必要)。②大型の検出器で長時間測定。③遮蔽と検出器が似ていてもソフトウェアに優劣あり。
早野「まとめ、まず鉛は必須。検出器のセンサーでも10分程度必要。また同じ検出器でもソフトで値の間違いも出てくる。今回のはNAI検出器、検出限界に目安は大体10ベクレル。検査機関ではゲルマニウムの検出器だが非常に高価、1時間で1ベクレル程度見える」
野尻「全て検査するには物理的に不可能となってくる。100ベクレルにしても精度を出すには長時間必要で手間もかかる。これは理解するべき」
早野「ゲルマニウムの検出器で見た場合と、今回の場合ではゲルマニウムでは梁のように鋭いピークが見えるが、今回のはそうではない。ただある程度は見えてくるのでスクリーニングには十分となる」
早野「ようやく先程のが12分でようやくピークが見えてきている。で10ベクレルだとそうとう根性が必要」津田「食品を・・・」野尻「ひじきを」.
野尻「ひじきは200g」早野「いれてしばらく時間がかかる」
早野「放射線というのは100発あって毎回測定して100ではなく、変動するのが繰り返される。これは統計的はゆらぎ、何回か繰り返して平均的には出てくるが、というもので多い時も少ない時もあると。測定時間を長くすると落ち着くが短い時間ではハズレもある、これが誤差」
早野「先程の最初の測定でも、4倍の時間で誤差は半分になるので誤差を下げるのは結構大変なこと。」.
津田「今後の食品汚染について知るべきこととは、特に給食などはどうなるか」早野「まずは自治体で食材サンプルを計測するのが必要。横浜市などは早かったが色んな自治体がしている」.
早野「給食検査、サンプル検査でも実際に計測されているものは非常に少ない種類。ですり抜けて市場に出回っていると不安にも思われている。提案したいのは実際に食べた食事をミキサーで精密測定するという手法、1ベクレル程度まで見るのがいいと」
「給食検査編」給食ミキサー検査を提案したい。子供が食べたのと同じ物を丸ごと、ミキサーにかけてマリネリ容器に詰め、精密測定。
早野「もちろん実施しても現状では驚く数値はでてこないとは思うが、実際にやっている例はまだない」津田「頻度は」早野「毎日できるのがベタ。ただようやく最初に始めた横須賀では5日で1検体だと、10月25日に公表。3月まで全て測ると」
津田「食べる前というのはできないと」早野「出来ない。ただミキサー検査では全てについて確認できる。地産地消での食品のレベルが分かるようになる。(津田:産地偽装でもでてくると)」
早野「特に給食では食品の保存義務があるので、原因の特定と対策の実施がやりやすい。実際の家庭では難しいが。本来なら福島でもやるべき」津田「徐々に広がっていくと」早野「行政では数字が出たときに心配が大きい、横須賀でも悩んでいたが私のツイートで決断したと」
津田「精密測定をするのは良いとして徐々にするにしても機器が限られるのでは」
早野「ただ牛がアレだけ測れているので、資源配分の問題」
津田「検査データの公表が重要だが、大地の活動は」
戎谷「検査機が圧倒的に足りない。給食の検査はいいアイデアだが福島でもゲルマは数台。本当に311以前のあまりにも無防備であったか。今更なので、もっとの検査体制の充実が必要。自分たちでも出来る範囲をということで、検査機6台に増やし、1つは福島の生産団体に」
戎谷「コメばかりという話もあるが、。ある地域の400の田んぼ、120haを集約している。ここでホットスポットの存在と稲、植物全体での調理後での変動の調査も取り組んでいる。田んぼごとのセシウム量での比較も、結果解析で他の生産団体にもいかせるように」
津田「先程の実演、使い方が分かればある程度正確に見ることができるが、例えば大地の会での詳しい知識がなくともパターン化すればいいのでは」
早野「販売側もそのようなアフターサービスを考えないいけなくなってくる。台数が増えるとトラブルが増えるという考えもある」野尻「昔は業者が説明しなくとも良かった。ただ最近ではとにかく買って考える状態で大混乱。市民測定所でもマニュアル見ないと説明できない」
野尻「今後になっても素人では困る。徐々に測定器も増えてくるのでみんなで理解するべき」津田「基礎知識があれば測れると」.
早野「最後に事故前のデータ。環境放射能水準調査、文科省の調査。1963年からのもの。対数目盛で一日一人10ベクレルのグラフ、かつては毎日5ベクレル、冷戦時代の大気圏内実験時代では。ただ0.1を最近では切っていた。ただ事業仕分けで切られたので直前はない」
.1960年代は毎日セシウムやストロンチウムを5-10ベクレル食べていた
..日本人は一日何Bqのセシウムとストロンチウムを食べていたか(対数表示)。セシウム、1960年代は毎日5〜10Bqを食べていた。最近は0.1を切っている。事業仕分けで切られて2010年データはない。
早野「ただこれに相当する手段で大規模にデータ取ることが出来る。健康被害は別として、下がるに越したことはないので、元のようなデータがえられると、もう一回測るべきだと」
津田「仕分けのせいではなく、そう短絡的するのはよくないと」
野尻「ストロンチウムの有限値が必要。これは日本では土からセシウムの移行がしにくい土壌だがストロンチウムのデータは少ないので検査体制が必要」
津田「まとめに、今後の我々が知っておくべきことは分かったが、まだまだ分からないこともある。」.
勝川「民間の測定が増えてくるのが大事、公的機関だと値が低いほうが嬉しい傾向、で第三者の実施によって信頼性も増す。ただ増えてくると混乱も増えてくるようになる。ここではスペクトルで出して欲しい。素人と自覚の上で検証してもらえるデータを出すのがういいと」
.本当にきちんとした専門家が必要。
野尻「(僕らが出来ることなど)やはりみんなすごいことがおきるのを期待してる面がある。(横浜ストロンチウムなど)少し先回りして計測値での相場観。慌てるではなく先回りすべき、6月の腐葉土の事例がそうだった、葉っぱだとわかったのに。稲わらも同様、知っていたら起きなかった。
野尻「チェルノブイリでの事例を学ぶと共に、日本との違いについても考えるべき。同じ事がおきるというわけでは必ずしも限らない。」
津田「マスコミが煽っている話もある」早野「マスコミも政府も知らないことが突然出ていると。その中での大混乱だった。時間もたったのでデータを見て、どういう対策と優先順位をしっかり決められるように議論する場があればと」
質問、科学者としての良心からのツイートなのか。
早野「かなり本業を圧迫・・・。何時やめていいのかと思いつついる、もう少し必要になると」野尻「自分が心配なだけ。心配なうちはチェックするべき」
質問、松戸が地元食材を測定していると。一律で発表しているがNDでは長時間にするべきだと言ったら無視された・・・。今回答を。
野尻「20ベクレルまでは15分で分かるが、10だと1時間になる。で4倍測るかになる。なので全部のものを10で測るのは無理では・・・」
早野「今日のがまさにND2045という機器。これらは15分程度で数十ベクレル以上かをざっと見るもの。その上で怪しいのは検査機関にするべき。」
. .
質問、一般の簡易キットでの測定、標準試料のようなものを入手できるのか。
早野「難しい。僕らは自分で装置を持っているのでそれで試料を用意できるが。」野尻「土にしても測ればわかる。ただ触らないほうがいいという意見もある」.

質問、先生自らが買わないということはあるのか。
野尻「殆ど気にしてない、5,6月ごろから。ただ魚はしばらく淡水だと多めになると。どのくらいなら皆さんが許容出来るか。魚の種類は選んではいる」
津田「魚を調査するには」早野「ミンチが必要。で容器に全て詰めないといけない。待ってる時間よりも詰める時間がかかるとも。」
津田「今後の計測器の普及は。300万だと高いが買ったりする人が出てくるのでは。」野尻「同等の製品は複数ある、値段は同等だが」津田「マスコミではどれぐらい買っているのか」野尻「LB200、カウントだけのがまだ多い」
津田「300万ぐらいであれば新聞社マスコミならすぐ出せると・・・」
戎谷「自治体では網羅的にして欲しい。」
津田「スクリーニングにはこれでも十分だと」
津田「放射線を気にするすごい時代だが、嘆くではなく知識をみにつけて正しくわかった上でm「が唯一の手段ではないかと。今後の汚染についてどうしていくべきか」
戎谷「多岐にわたるが、全て関連している。国の暫定基準値改善には多くのデータと情報公開の体制が必要。流通の段階とも連携して共有してかつ上流の生産地の対策が必要になる。その上で安心されると。浄化されていることを見せないといけない」
戎谷「このためには勝手に基準などを決めるのではなく、リテラシー、基準値をどう冷静に似判断するか、を適正な要求であるかの議論ができるようになる。そのためにもまずは測定体制を整えて情報公開して、トータルに政策として要求していきたい」
勝川「だいぶ放射能が出ている以上、リスク管理の視点が大事。値を把握してどれぐらい食べているかを把握の上で問題も有無を見るプロセスが必要。そして透明性、測れる機関が出すべき。それらを積み重ねることで信頼や風評被害防止になる」
. ..勉強になった。あとは生産、流通業者のモラルだよな・・・
早野「見えないので測るしか無い。長期戦であるので、ずっと続けていくような体制を作って、計測することで食べ物への信頼は得られると。再三だが給食検査が必要になると」
.最後にひじきの測定結果を見て終わります。
安心と安全と両方ってことだよなぁ
野尻「難しい数字を理解しないといけない時代になっている。測るにも時間がかかる。0ではないときの値がどれだけ本当か、誤差もある中、体重とは異なる世界。ゼロじゃないからではあく測った数字の意味を受け止めるレベルの知識が必要になる、誤差の意味などを勉強すべき」. 津田「先程の計測器を注文した。鉛はハンズで売っているのか」.
..数字を受け止められる知識が必要。
勝川「厚手の鍋でもバックグラウンドを半分にすることは出来る。」津田「メルマガ7500名で300万になって買うことが出来る。レンタルも考えたり・・・」
.ひじきの測定結果確認。野尻「ゼロではないと先ほど確認している」
最後にひじきの測定結果を見て終わります。
野尻「数字、大きなほうがカリウム。で左側78.34がセシウムの数字」早野「合計のベクレル数」野尻「で山が3つ、ただ78.34で誤差20%、100ベクレルには行かないと。流通基準ではうっても悪くはない」
.ひじきっっ Cs134+137合計 78.34(±20) 一応基準以下。4月ごろに採れた乾燥ひじき 当て逃げの補正済み。
4月頃に採れたひじき。カリウム2492ベクレル、セシウム78ベクレル
..... ..ひじきの測定結果は・・・Cs134+137で78.3Bq/Kg ±20.3%
野尻「今回のは4月頃のもの。それ以外では特に高いものはない。(当て逃げ補正は)している。カリウムは抜いてあるので、78でも誤差が大きいのは最初の引き算の後のもの、ちょっとだけのセシウムになる(カリウムもあるので)30分でこの値。半分だとすると2時間に」
野尻「乾燥しているから多くなる。微妙な数字であると、水に戻すとなおさら。」
野尻「乾燥しているから ..気にすることでのストレスが一番影響があったっていうデータも賛否あったり。
..お忙しい先生方が無償どころかご自分の時間を犠牲にして色々な事を考え教えてくださっている事に素直に感謝したい。そして私たちはおかしなデマや数値にだまされないために自分なりに勉強することで答えよう。.. ..ヒジキ70.84[Bq/kg]、相対誤差20.3%、絶対誤差は14[Bq/kg測定時間は30分 .
【訂正】ヒジキ78.34[Bq/kg]、相対誤差20.3%、絶対誤差は16[Bq/kg]、測定時間は30分


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魚介類から微量セシウム 環境保護団体が店頭調査 [放射能・放射線]

☆NPOグリーンピースが大手スーパーの店頭で買い求めたお魚の放射能調査を発表しました。
調査対象は秋の魚で東日本太平洋側産のものです。
暫定基準値(500Bq /Kg)越えはないものの、ほとんど全滅ですね。どれもセシウムが検出されてます。
秋鮭と秋刀魚だけがNDとなっていますが、検出限界値が5Bq/Kgのようですから、秋鮭も秋刀魚も秋の味覚で美味しいですから食べたいですけど、<5というのをどう見たらいいのか・・・・・。
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魚介類から微量セシウム 環境保護団体が店頭調査

 調査した主な魚と検出値
 環境保護団体グリーンピースが、大手スーパー5社の東北から関東の計17店で店頭の魚介類60点を購入して放射性物質の有無を調べた結果、半数以上の34点で微量の放射性セシウムが検出されたことが19日、同団体への取材で分かった。

 最大値は埼玉県内の店で売られていた茨城県産ワカサギの1キログラム当たり88ベクレルだった。いずれも国の暫定基準値の同500ベクレルを大幅に下回り、残り26点は不検出だった。

 グリーンピースは「調査した全5社の幅広い商品でセシウムが確認された。(基準値以下なら)安全と思う人もいれば、子どもに食べさせたくないと考える人もいるだろう。小売店は独自に検査し結果を店頭で示してほしい」と指摘。関係省庁や日本チェーンストア協会に要請書を提出する。

 グリーンピースによると、茨城県産ワカサギに次いで数値が高かったのは、千葉県内で売られていた岩手県産ブリで1キログラム当たり60ベクレル。ほかにカツオやマイワシなどからも微量の検出があった。

 宮城県産カツオの場合、検査した16点のうち2点が不検出で、残り14点は5~22ベクレル。サンマは岩手、宮城県産の3点がいずれも不検出だった。

食品放射能調査 第1回目:秋のお魚調査
記事 - 2011-10-20

大手スーパー5社で調査を行ったところ、暫定規制値は超えないものの、放射能汚染された商品が広く販売されていたことを確認しました。
放射能測定室 シルベク
食品放射能調査 第1回目:秋のお魚調査
(スーパーマーケットで売られている魚介類の放射線値検査)

スーパーマーケットは、行政指導を待つのではなく、独自に対策を打って安全な食品と選択購入ができる十分な情報を、消費者に提供する事が急務です。

グリーンピースは、政府と日本チェーンストア協会に魚介類商品に放射線値と漁獲海域の表示、スクリーニング検査の強化を求める要請書を提出しました。
詳しくは以下の調査報告をご覧ください。

調査の背景
•消費者は家庭で最も多くの魚介類を消費しており、その最大の購入先がスーパーマーケット。
•2011年10月20日現在、大手スーパーで、魚介類の自主検査の実施を公表している企業がAEON一社のみ。
•自主検査の実施や、流通規制の策定を行っていない大手スーパーが拠り所としている行政指導だけでは、消費者の安全性を確保しきれない。
•多くの消費者は「暫定規制値以下かどうか」だけではなく、実際に魚介類がどれほど汚染されているのか、その具体的なベクレル値を知りたがっている。
•日本は、一人あたりの食用魚介類供給量が世界一。
(人口百万人以上の国の中で)


調査内容
•調査期間:2011年9月4日~2011年10月7日
•対象店舗:AEON、イトーヨーカドー、ユニー(アピタ)、ダイエー、西友
•対象地域:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、福島県、宮城県の店舗
•対象サンプル:秋の魚で、東日本太平洋側で捕獲された魚介類商品を中心に、各スーパーで12商品ずつ購入。
•検査方法:「グリーンピース放射能測定室 シルベク」で、NaIシンチレーション検出器を用いてスクリーニング検査の後、第三者機関(日本食品エコロジー研究所)で、ゲルマニウム半導体検出器を用いて検査。

<スクリーニング検査について>
「シルベク」で行うスクリーニング検査(精密検査前の簡易検査)には、短時間(30分前後)でセシウムなどの放射性物質が食品に含まれるかどうかを迅速に検査できる、NaIシンチレーション検出器(Berthold Technologies社製 LB 2045)を使用しています。
また、この検査器で正確な計測を行うために必要な以下の作業を、ACRO(フランスの放射能測定専門機関)の協力のもと、導入時から定期的に行っています。

•検出器の校正:測定のずれを把握して補正する
•係数の更新:検出器から得られる計数率(※)を放射能(ベクレル/kg)へと換算する際に必要な係数を補正する
※係数率とは
単位時間当たり(秒や分など、計測器・方法・目的によって異なる)に検出器に入射した放射線の数。

調査結果
5 社全てに、放射性物質(セシウム134,137)が検出された商品あり。 日本政府が定める暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を下回っているものの、一般に購入できる魚介類商品に放射能汚染があるという事実が明らかになりました。 (全60サンプル中34サンプルから放射性物質を検出)
イトーヨーカドーで購入した12サンプル中8検体から放射性物質を検出 (ダイエーと並んで対象スーパー中で最多)。
ユニー(アピタ)で購入したワカサギ(茨城産)から88Bq/kgを検出
(採取サンプル中で最高)。
ダイエーで購入したブリ(岩手産)から60Bq/kgを検出。 ダイエーで購入した12サンプル中8検体から放射性物質を検出 (イトーヨーカドーと並んで対象スーパー中で最多)。
ブリ:8サンプル中6サンプルから放射性物質を検出
カツオ:18サンプル中14サンプルから放射性物質を検出。
マイワシ:6サンプル中4サンプルから放射性物質を検出
サンマ・サケ:放射性物質を検出せず。詳細結果はこちら>>

日本食品エコロジー研究所からの検査結果報告書>>



まとめ
一般に販売されている魚介類に放射能汚染された商品が幅広く混入していることを確認。 (全60サンプル中34サンプルから放射性物質を検出

商品の外見や表示(ラベルなど)からは汚染度合いを見分けることができず、消費者が知らないうちに汚染された魚介類を口にしている可能性が高い

•暫定規制値を超える魚介類は今回の調査では検出なし。

•汚染度合いが最も高かったのはユニーで購入したワカサギ(茨城県産)で88Bq/kg。

•特定のスーパーではなく、調査対象の全てのスーパーから、汚染された魚介類商品が検出された(サンプル数は各社公平に12個ずつ購入)。

ブリ(岩手産)、カツオ(宮城産)、マイワシ(千葉産)など季節の魚で広く流通されているものから汚染が確認された。
ただしサンマやサケ(秋鮭)からは汚染が確認されず、海藻の商品からも検出がなかった(サンプルは季節の魚を中心に購入)。


グリーンピースからの提案

日本で消費者にとって最大の魚介類購入先であるスーパーは、対応の遅い行政の指導を待つ姿勢を改め、安心を求める消費者の声に対応すべき
具体的には以下の3点。

1.牛肉、野菜、米などに限らず、魚介類も独自の放射能検査を実施し、その結果を公表することで、消費者に選択購入の基準を提供する
(現在はAEON1社だけが、魚介類の自主検査の実施を公表)

2.政府が定める暫定規制値を安全基準とせず、独自の流通基準を設け公表することで、消費者に安心を提供する。

3.水産庁による「東日本沖の太平洋側で獲られる、魚介類商品の産地表示を『水揚げ港』ではなく『漁獲海域』に徹底する」よう求める通知に従い、消費者に選択購入の基準を提供する。


グリーンピースの活動
•お魚ツイートを通じて、引き続き消費者と一緒にスーパーに3つの提案を実行してもらう事を呼び掛ける。
ぜひ皆さんも今すぐご参加を>>
•今回の調査結果を含め、これまでの調査結果を元に、引き続き大手スーパーと交渉、合わせて水産庁にも要請を続けて行く。


日本政府あて「生鮮水産物の流通に当たり放射能汚染の数値と漁獲海域の表示を求める要請書」(2011年10月20日)>>

日本チェーンストア協会あて「生鮮水産物の流通に当たり放射能汚染の数値と漁獲海域の表示を求める要請書」(2011年10月20日)>>
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日本の食品基準は甘すぎ ベラルーシ専門家が批判 [放射能・放射線]

バベンコ ベルラド放射能安全研究所副所長 2011.10.12


ウラジーミル・バベンコ ベルラド放射能安全研究所副所長 
ULADZIMIR BABENKA, Deputy-Director, BELRAD Institute

シリーズ企画「3.11大震災」

司会 瀬川至朗 日本記者クラブ企画委員 
通訳 辰巳雅子(日本文化情報センター代表)

ベルラド放射能安全研究所HP
http://www.belrad-institute.org/

辰巳雅子HP「ベラルーシの部屋」
http://belapakoi.s1.xrea.com/

辰巳雅子HP「ベラルーシの部屋ブログ」
http://blog.goo.ne.jp/nbjc

世界文化社『自分と子どもを放射能から守るには』
http://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/11318.html

日本の食品基準は甘すぎ ベラルーシ専門家が批判  



チェルノブイリ原発事故後の住民対策に取り組んできたベラルーシの民間の研究機関、ベルラド放射能安全研究所のウラジーミル・バベンコ副所長が12日、東京都内で記者会見した。
東京電力福島第1原発事故を受け、日本政府が設定した食品や飲料水の放射性物質の基準値が甘すぎ、「まったく理解できない」と批判、早急に「現実的」な値に見直すべきだと述べた。

 例えば、日本では飲料水1キログラム当たりの放射性セシウムの暫定基準値は200ベクレル。一方、ベラルーシの基準値は10ベクレルで、20倍の差があるという。

 また、ベラルーシでは内部被ばくの影響を受けやすい子どもが摂取する食品は37ベクレルと厳しい基準値が定められているが、日本では乳製品を除く食品の暫定基準値は500ベクレルで、子どもに対する特別措置がないことも問題視。

 「37ベクレルでも子どもに与えるには高すぎる。ゼロに近づけるべきだ」と指摘した。

 さらに、人口密度が高い日本では広域の移住は困難だとし「対策を講じるには、まず土壌の汚染を測定する必要がある」と訴えた。

 副所長は著書「自分と子どもを放射能から守るには」の邦訳出版を機に来日。14日には福島市で講演する予定。
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http://haruku-up.jp/blog/tape/20111012/より以下記者会見日本語訳を転載させていただきました。


○質問 子供にも放射能測定の教育をしているということですが、放射能、特に食品の測定というと大変難しいイメージがあります。子供にもできるものなのでしょうか。

○バベンコ 食品の放射能の測定はそんなに難しいことではありません。
例えば子供に教えるということですが、そういうことを知っている専門家が子供にちゃんと教えることが大事です。
ちゃんと教えれば子供は大体1週間ぐらいで測定ができるようになります。

○質問 日本では、放射性のセシウムは人体には余り影響を与えないという学者の意見もあります。バベンコさんはどのようにお考えになっていますか。


○バベンコ 人体は放射能の影響を受けるものです。
ルビジウムですとかラジウムといった天然の放射線があります。
しかし、人体の中でもしセシウムというものが発見されましたら、それはやはり天然のものではなく、明らかに原発事故から放出されたセシウムだと考えられます。
例えばチェルノブイリの事故ですとか福島第一原発の事故などが影響して、人体の中で見つかったということになります。
 セシウムというものは、半減期が30年ほどあります。
そしてそのセシウムが人体の中で見つかった、例えば体重1キロ当たり20ベクレルのセシウムがあったと測定の結果で出たとします。もしその人が体重50キロだったとすると、その人の体の中には1000ベクレルのセシウムがあるということになります。
 1000ベクレルということは、約1秒間にセシウムが、いわゆる放射線を発するということになります
1秒間に1000回放射線を発する放射線物質であるセシウムが人体に影響を与えないということはあり得ません。 
ほかにも、ヨーロッパ放射線リスクコミッションという機関があるのですが、2003年にヨーロッパ各国の専門家が協議した結果、放射能が人体にあることは、非常に大きな影響を与えると発表しました。
 セシウムが人体に影響を与えないということは、その人の中にセシウムがないときだけです。

○質問 ベラルーシの学者で、バンダジェフスキーさんという方がおられたと思います。
彼はセシウムの影響について詳細に調査していると思います。
彼の調査結果について、今の時点でどのように評価なさっていますか。

○バベンコ 私はバンダジェイフスキー氏のそのセシウムの影響についての調査結果は大変信用できるものだと思っております。
バンダジェイフスキー氏は、子供にとって、体重1キロ当たり50ベクレル以上の放射線量は危険であると発表しています。
私はそれを信用しています。

○質問 チェルノブイリの場合、汚染地域の子供に対して、人体への測定をしていた。
この汚染地域というのは4つのゾーンのうちのどのゾーンを示しているのでしょうか。

○バベンコ いわゆる汚染地域について、4つのゾーンがあるというお話ですが、その4つのゾーンについての区分けがありますよね。
何キュリー以上だと何々の地域であるといった、そのような4つの分けている分け方について、ベルラド研究所は反対しています。
 どうしてそのように、4つのゾーンに区分けすることにベルラド研究所が反対しているのかといいますと、土壌がより多く汚染されているからといって、そこで必ずしも非常に汚染された野菜や農作物ができるとは限らないからです。
現在、我々は食品の測定データを集めまして、そのような結果を得ています。
つまり、必ずしも比例するものではない。
そのような、ここが大変高度な汚染地域だと言われているところでつくられた食品も、必ずしも高い汚染をしている食品が必ずできるとは限らないからです。
 私たちは、例えば100カ所のいろいろなレベルの汚染地域でとれた食品について測定を行ってきましたが、高い汚染地域だから必ず高いところ、低い汚染地域だから安全な食品・農作物がとれるといった、そのような直接的な関係が認められませんでした。
 このような結果、経験がありますので、我々はどこが高い汚染地域だからそこの子供だけを調べろといったようなことはしていません。いろいろなタイプのいろいろなレベルの汚染地域で子供たちを測定しています。

○質問 専門家として今、福島の現状をどのように認識していらっしゃるのか、ご見解をお伺いします。

○バベンコ 今の福島の状況に、福島第一原発の事故の状況なのですが、残念ながら余り情報がありません。
情報を私自身も余り持っておりません。
ですから、大体こういうことではないかと予測することはできるのですが、日本の皆様に対して言いたいことは、まずパニックにならないこと。
できるだけ正しい情報をたくさん集める。
そしてその後、対策をよく考える、熟慮する、そして次の一歩を踏み出すということです。

○質問 チェルノブイリの事故あるいは福島の事故といった大きな事故があると、原子力をこれからどう扱っていくかという非常に大きな問題に直面すると思います。
チェルノブイリでの経験やベラルーシでの経験を踏まえて、原子力という科学技術をエネルギー源として使うことを、これから我々はどう考えていくべきか。
人間が生み出した科学技術であるから人間が制御できると考えて、制御できる仕組みをどんどん高めていくべきだとお考えでしょうか。
それともこういった大きな事故が起こることを見ると、この原子力というものは、やはりこれから使うのを控えて、ほかのエネルギー源に頼るべきだとお考えでしょうか。


○バベンコ まず初めに私は原子力発電所側の人間ではありません。
しかしながら、日本という大国がどれほどのエネルギーを常に必要としているのかを想像しますと、やはり原子力からほかのエネルギー供給をする方向に転換していくほうがよいと思います。
どうしてかというと、やはり国の発展のためにはエネルギーが必要であり、日本はエネルギーをたくさん必要としています。
エネルギーを供給していくためにも、ほかの方法を考え、そちらに移行していくほうがいいと思います。
エネルギーがないからといって、それをどんどん省略していこうとは考えずに、今使っているエネルギー量を減らすことなく、今の状態をできるだけ維持する方向に進んでいくほうがいいと思います。

○質問 日本のある学者によると、東電の福島原発の事故によって、広島原爆の20数個分の放射能が飛び出したといわれています。
チェルノブイリの事故は、広島原爆に換算するとどのぐらいの規模になりますか。

○バベンコ 私はチェルノブイリの原発事故により、広島原爆の何個分の放射能が放出されたのかは正確に知りません。
私は原爆については、こう思っています。
原爆は非常に恐ろしいものです。
なぜかというと、大勢の人が亡くなってしまうからです。
しかし原爆で問題なのは外側、つまり外部被曝、体の外側に対する被曝、あるいは場所、原爆が落ちた場所が非常に危ないということです。
その場所から避難するということが大事だと思っています。
しかしチェルノブイリ原発事故の場合は、外部被曝よりも体内の、内部被曝のほうがより大きな問題となっています。人々はベラルーシという放射能汚染地域に今も住み続けていて、そこでとれる食べ物を常に食べています
また、呼吸によっても内部被曝をしてしまいますし、そこの場所に長い間住んで、生きて、食べ続けることによって、内部被曝がどんどんと大きな問題となっていってしまいます
そこが原爆とチェルノブイリ原発との違いかと思います。

○質問 チェルノブイリは放射能汚染によって、人体に影響が出て大変なことになりましたが、日本でも、本当に人体に影響して、今後、原子力事故による病気が多発すると思っておられますか。

○バベンコ チェルノブイリ原発事故が起きた後、たくさんの病人の数がふえました。
しかし公式には、甲状腺病の患者がふえたということしか認められておりません。
 日本で全く同じような、チェルノブイリ原発事故で起きたのと同じ影響が日本でも始まるのかといいますと、絶対にそうだとは言い切れないと思っています。
 どうしてかといいますと、ベラルーシは風土病として常にヨウ素が足りていませんでした。つまり、ヨウ素欠乏症です。そのような風土病がありまして、ベラルーシ人には常にヨウ素が不足していたのです。
私が学校に通っていたときに、学校でヨウ素剤が配られて、みんなで飲んだことがあります。
 チェルノブイリ原発事故の事故が起きた後、すぐに住民にヨウ素剤を配ることをしませんでした。
その結果、甲状腺に非常に速い速度で放射性ヨウ素が蓄積してしまいました。
 しかし、日本人の食生活はベラルーシ人の食生活とは大きく異なっています。
日本の食生活の中では海産物がよく食べられています。
海産物にはたくさんのヨウ素が含まれています。
 そのような食生活の違いがありますので、日本で甲状腺に関係する病気がふえるとは余り予測していません。
そのことを願っております。
そして、ほかの甲状腺以外の病気についても、日本で大勢の人が病気にならないことを希望しております。
しかし、あらかじめ言っておかないといけないのは、これは医療についての問題であり、自分は医療従事者ではない、要するに専門が違います。
ですから、医療に関する問題についてははっきりとお答えすることができません。

○質問 いただいている資料の中で、ベラルーシと日本の食品の暫定基準値という表があります。
それを見る限り、日本とベラルーシでは、セシウム摂取可能な基準値が、例えば水でしたら20倍の差があるわけですが、この日本の基準についてはどのようにごらんになられますか。
また、ベラルーシは非常に細かく品目別に規制値が定められているわけですが、その理由はどのあたりにあるのでしょうか。
また、この基準はベラルーシではきちんと守られていたのでしょうか。
また、仮に日本が、ベラルーシに比べてやや高い基準値で現在規制されているわけですが、こういうことを続けた場合、将来的に健康への被害が生じる可能性があるとお考えでしょうか。

○バベンコ まずベラルーシの食品に関する暫定基準値です。
今までに何回か改定されております。
事故が起きてすぐの基準値、92年にも改定されましたし、何回かの改定を経て、現在は99年度に改定されてからは、変更がありません。
ですので、今でもその基準値を使用しています。
 このように細かく制定されているのですが、それはまず、人によって、たくさん食べる食品、余りたくさん食べない食品があります。
そして、平均ですが、大体のベラルーシ人が、この食品はたくさん食べる、この食品は余り食べないということから計算してこの基準値を定めました。
そしてその結果、平均ですが、最終的には1ミリシーベルト以下の被曝になるようにと計算されて、このような数値が定められています。
 しかしながら、ベラルーシの国内でも、乾燥キノコなどについては、都会に住んでいる人は余り乾燥キノコを食べません。
しかし、田舎に住んでいる人は、自分の住んでいるところの近くにたくさんのキノコが生えていますから、たくさんとって乾燥させて保存食にしてたくさん食べています。
ですから、都会の人は少ししか食べないけど、田舎の人はたくさん食べるというように、住んでいる地域によっても摂取する量というのは、実をいうと大きな差があるのです。
 このような基準値が決められているのですが、その裏には、やはりベラルーシの経済のため、あるいは政治のためといったような裏の側面も実は含まれています。
 例えばベラルーシの基準値ですが、子供が対象であることを表示している食品については、1キログラム当たり37ベクレルが基準値となっていますが、私の考えでは、37ベクレルでも子供にそのような食品を与えるのはいけないと思います。非常に体に悪いです。
 子供に与える食品については、できるだけ少なく、要するにゼロのほうがいいと思っています。ですから、日本の基準値を見たとき、私は驚きましたし、どうしてこのような数字が基準として決められたのか、全く理解することができません
 例えば飲料水が1リットル当たり200ベクレルという基準値に日本ではなっています。
 例えば飲み水を検査してみて1リットル当たり150ベクレルという結果だったとします。
そうすると日本の場合ではこの水は飲んでもいいということになりますから、どんどん摂取されていくことになります。
 1日に人間が平均でどれぐらいの水を摂取するのか。
例えば2リットルとしましょう。
1リットル当たり150ベクレルの水を1日2リットル飲むと、1日に300ベクレルの放射能を摂取してしまったことになります。
 次の日にまた300ベクレル摂取してしまうことになります。
 私は日本の基準値に関しましては、できるだけ早い時期にもっと現実に即した、例えば日本人が何をどれぐらい食べるのか、どれをたくさん食べるのか、どれを少ししか食べないのかというようなことも考慮に入れた、新しい基準値ができることだろうと思っています。
 ベラルーシで食品を扱っている企業では、必ず2回測定をしています。
それはまず、企業に入ってくる食料品の原料になる食材の測定。
そしてその後、加工などをして、完成した商品に対する測定をしています。
2回測定をして、その測定の結果がそのベラルーシが定めた基準値を超えないようにしています。それを必ず守るようにしています。
 それからそのベラルーシの基準値を、まあ厳しいのですが続けていると、結局状況として、ベラルーシ人の体内放射能値は減っていく。要するに効果があるのでしょうかというご質問ですが、このような基準値を今現在守っている状況なのですが、ベルラド研究所が測定した結果、ベラルーシ人の体内を測定しますと、やはり体重1キロ当たり、15ベクレル、25ベクレルといった放射能が検出されています。
つまり、そのような基準値、先ほどは厳しいとおっしゃいましたが、それを守っていたとしても、やはりどうしても、人間の体の中に放射能が見つかっているということは、この基準値でも、実はまだ甘いといいますか、よくない、もっと厳しくしないといけなかったのかもしれません。
 また、人体から放射能が検出されるということですが、では具体的にどこから被曝をしているのか、そういった原因を調べるというのはなかなか難しいことです。
 被曝の原因を見つけることは大変なのですが、しかしながら最大の原因というのは、やはり測定をしていないものを食べているというところです。
例えば、自分の家の畑、家庭菜園などでつくった野菜を測定しないまま口にする。
あるいは川や湖などでとった魚を測定しないまま食べる。
森の中で集めてきたキノコやベリー類をそのまま食べるといったことが最大の原因になっています。
 食肉の基準値をどんなに厳しく設定したとしても、ベラルーシの村に住んでいる人たちが、近くの森の中に入っていって、野生のイノシシを撃って食べてしまったとします。
野生動物の肉は非常に汚染されていて大変危険です。
もちろん測定などはしていません。そのようなものを常に食べていたらどうでしょう。
国が食品に対してどんなに厳しい基準値を設けたとしても、結局は被曝をしてしまうということになります。

○質問 「チェルノブイリゾーン」に、5ミリシーベルト年間以上の移住義務ゾーンというのがあります。それから1ミリシーベルト以上の移住権利ゾーンがあります。
文部科学省が先ごろ発表した蓄積量、外部被曝の話ですが、移住義務ゾーンに当たる5ミリシーベルト以上というのは福島県を中心に、ざっと地図で見ても100万人以上、現に住んでいます。それから移住権利ゾーンというのは、首都圏、東京の近くもありますし、ほかの群馬や栃木のあたりも入れますと、多分200万人ぐらいは住んでいると思いますが、移住している人間はそのうちの数%です。ほとんど移住していません。そこで汚染を、水で、コンクリートの上を除去したり、土をはいだりしてやっているのです。移住というのは非常にお金もかかるし難しいのですが、移住せずにこのままいた場合に、どういう影響が心配されますか。

○バベンコ ベラルーシの経済状況が非常に悪かった、余りよくないということもありました。チェルノブイリ原発事故が起きた後、本当はもっと多くの人が移住しないといけなかったのです。実際には、あと10万人ぐらいが移住しないといけませんでした。
しかし、いわゆる経済状況が悪かったということで、その10万人の人たちは移住することはありませんでした。
 そのようなベラルーシの経済状況と比べますと、日本の経済状況のほうがはるかによいと思います。ですから、何かの対策を打つことが必ずできます。
例えば危険と思われる地域からまず人々を避難させ、その後、除染をする、あるいはまた別の、人が住まなくてもいいような、例えば工業地域にしてしまうといった対策をします。
それを何年か続けて、その後、またその場所に戻ってくるといった方法もあると思います。
 現在の日本において、第一にしないといけないのは、土壌の測定です。
土壌をまず測定してください。測定してその数値がわかれば、この後どうしたらいいのか、おのずから対策方法が見えてくると思います。
 日本の人口密度は高いです。人口密度が高いのですから、そのような地域に住んでいる人たちも当然のことながら多くなってきます。
ですから、そのような地域に住むことはやめて、自分たちの故郷を捨ててしまい、別の場所に全員行ってしまおうというようなことはしないほうがいいと思います。
できるだけ、自分たちが住んでいた大地に住み続けること。そういった方法がないか、そういう対策を考えてみる必要があります。そのほうが絶対にいいと私は思います。

○質問 1988年にウクライナとベラルーシの平均寿命が73歳あって、2010年時点で55歳になった。10数歳、平均寿命が短くなったとおっしゃる方がいました。これは事実でしょうか。事実だとすれば、放射能の影響があったのでしょうか。

○バベンコ ベラルーシで平均寿命が短くなってしまったというのは事実です。 それはやはり、事故の影響によるものだと(思います)。
死亡率が出生率を上回っている状態が今も続いています。
特に、放射能汚染地域として有名なベラルーシのゴメリ州で、そのような状況が続いています。

○質問 放射性物質の人体に対する影響のことでお伺いします。
先ほどのお話の中で、甲状腺異常というのが公には発表されている唯一の影響だというお話でした。それから子供に影響が大きいのはよく知られているところです。
こちらの研究所は20年間、子供の測定をしてきたということと、民間の研究所だということで、とても特別な存在だと思います。
この研究所だからこそ集めることができたデータや発表できることで、人体にこういう影響があるということを教えていただけることが何かあればぜひお願いします。

○バベンコ ベルラド研究所は、医療機関とも協力関係にあり、一緒に測定を行ったこともあります。
 例えばこのような測定をしたことがあります。
ベルラド研究所は子供の人体の放射能の数値を測定しました。
医療機関のほうは、子供たちの心電図をとりました。
つまり、一人の子供に対して放射能の測定をベルラド研究所がして、その子供の心電図を医療機関がとったということです。
 その結果、わかったことがあります。
子供の年齢に関係なく、体重1キロ当たり70ベクレル以上であった子供は血圧が高いという傾向が見られました。 子供の時から血圧が高いとどうなるでしょうか。
それが心臓に悪い影響を与えることは明らかなことです。
 さらにその医療機関が行った調査ですが、いろいろな対策方法をとりまして、その子供に蓄積されていたセシウムの量を減らすことにしました。セシウムの量が減ると、血圧が下がりました。そのような研究結果があります。

○質問 チェルノブイリの現地では、今回の翻訳本の監修者の京都大学の今中さんの話によると、セシウムとストロンチウムが、測定するとほぼ同じベクレル数が測定できたとおっしゃっていました。
日本だとつい先日、横浜のマンションで、高い線量のストロンチウムが検出されたという報道がされていました。
同じく、そのセシウムと比べると、セシウムがストロンチウムのざっと300倍の高さで、今中さんが飯舘村で測定したときには、ストロンチウムの濃度は、大体セシウムの2000分の1ぐらいだったというお話でした。
ストロンチウムは大変測定しにくいと思いますが、ベラルーシでは現在、セシウムに対してどのぐらいの濃度があるのか。

○バベンコ セシウムとストロンチウムの関係についてですが、セシウムが多いとストロンチウムが同じぐらいとか、何倍出るとか、何分の1出るとか、きちんと決まったそのような因果関係は全くありません。
セシウムはセシウム、ストロンチウムはストロンチウムです。
 ベルラド研究所の今までの食品測定の結果によりますと、ストロンチウムが多く含まれる食品は穀物です。 現在ではストロンチウムの測定はそんなに難しいことではありません。
ホールボティカウンターでストロンチウムを測定するタイプのものも開発されています。
しかし、ストロンチウムを測定するホールボティカウンターを購入するための費用などの予算は、ベラルーシ国家は全く出してくれていません。
 そしてセシウムとストロンチウムの間に、そのような関係はないのです。
セシウムとストロンチウムがどこからあらわれるのかはそれぞれ違うからです。
 例えばセシウムはキセノンから生まれる放射性物質です。
 ストロンチウムはクリプトンが崩壊するときに生まれるルビジウムから生まれる放射性物質です。
 このようにいろいろな放射性物質の崩壊を経て生まれてくるセシウムとストロンチウムですが、崩壊の経過が違いますので、セシウムはセシウム、ストロンチウムはストロンチウムとして考えたほうがいいです。
ですから、対策方法についても、セシウムはセシウムの対策、ストロンチウムはストロンチウムの対策と、別々に考える必要があります。

○質問 ホールボティカウンターなどでも調べられないと思うのですが、セシウムによるベラルーシの、特に子供たちへの影響は、どういうことが出ているのか。
ベラルーシと日本を比べた際に、ストロンチウムに対してはどのような対策をとるべきかということについて教えてください。

○バベンコ ストロンチウムに対する対策ですが、その放射性物質が体内に蓄積しないように、放射能をブロックする対策をまずとる必要があります。
 つまり、ストロンチウムが人体の中に入ってこないようにするために、先にストロンチウムが入ってくる場所自体をふさいでおく、入ってくる場所があいていないような状態にするということが大事です。
 先ほどもお話ししましたが、ストロンチウムの性質とカルシウムの性質は物理的・化学的に大変よく似ています。セシウムはカリウムと大変よく似ています。
 もし、人体の中にカルシウムが不足しているとします。そうしたカルシウム不足の人体には、ストロンチウムが一瞬で蓄積されます。
 ハンガリーで、このようなストロンチウム対策についての研究がされているのですが、興味深いのは、ニワトリの卵の殻を使ったストロンチウム対策です。
 まずニワトリの卵の殻から粉をつくります。
卵の殻にはカルシウムが豊富に含まれています。
ですから、その卵の殻の粉を摂取することによって、カルシウム不足を補うことができます。そのようにカルシウムが人体の中にたくさん入っているというような状況にしておくと、ストロンチウムが体内に入ってくるのを防ぐことができます。
 この卵の殻の粉を使った方法のほうが、従来のカルシウムサプリを使った方法よりも効果があることがわかりました。
このようなストロンチウム対策を考えてみてはいかがでしょうか。


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世田谷区内の局所的な「高い線量」計測について [放射能・放射線]

☆東京世田谷区弦巻で地上1m「2.707マイクロシーベルト(毎時)」(最新の調査によると3.35マイクロシーベルト/毎時)の計測値が出たそうです。
除染前の数値は4.699マイクロシーベルト毎時だったらしいです。
これをチェルノブイリの区域管理基準に照らしてみると

5.362μSv/h以上:強制避難ゾーン
2.011~5.362 μSv/h:強制(義務的)移住区域(4.7なのでこの範疇に入る)
0.670~2.011 μSv/h:希望すれば移住可能な区域
0.134~0.670 μSv/h : 放射能管理が必要な区域

強制移住区域に入っているようです。
このようなところがやたらとあちこちにあるとしたら、東京も移住しなければならないということです。

どこの自治体でも今はほとんど、空間放射線量の定点観測をやっています。
しかし、現在、定点観測って意味があるのでしょうか。
それよりむしろ移動観測というか、あらゆる地点を移動して観測し、ミニホットスポットやマイクロホットスポットを発見するべきでしょう。
そしてきめ細かな汚染マップを作るべきじゃないでしょうか。
定点観測だけでは、変化がないってことでかえって異常がない、安全だ、安心だっていう汚染隠しのアリバイに使われてしまうと思います。
今回世田谷で発覚したのも区長が脱原発派だったからだと思います。
推進派の都知事では表に出なかったでしょう。
どうしてこんな高い数値が出たのか。
原因と他にもあるのか徹底的に調べて欲しいです。

*この記事を書いたあとの最新ニュースによると世田谷の高線量計測の線源は、民家の床下に置かれていた段ボール箱の中にあった瓶からということらしいです。福島とは直接関係はなかったみたいです。 けれども、依然として他にも東京でも高線量なところがある可能性があるので徹底的に調べて欲しいです。 しかし、これをいいことにこれから先、素人の市民が測ること自体に問題があるとか(石原幹事長は市民にガイガーカウンター持たせるなといってましたね)、市民が測って高線量が出ても、デマ扱いされるとかするんではないかと危惧します。 それにしても世田谷区は調査と結果発表が早いです。当たり前のことですけど、当たり前のことが当たり前でない国や他の自治体も見習って欲しい。。。
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世田谷の高線量 最高3.35マイクロシーベルト検出2011年10月13日 14時01分




 東京都世田谷区弦巻の民家脇の区道で、毎時二・七〇七マイクロシーベルト(一マイクロはミリの千分の一)と高い放射線量が測定された問題で、区は十三日、専門業者を現地に派遣して放射線量を再測定し、地表から一メートルの高さで三・三五マイクロシーベルト(暫定値)を検出した。地表面ではこれより一マイクロシーベルト程度低く、区は民家の所有者の同意を得て、原因箇所とみられる敷地内の除染を行う方針。

 民家は木の塀から樹木が区道の歩道側にはりだすように茂っており、区は樹木の葉も採取。民家敷地内も測った。放射性物質の付着など早急に調査結果をまとめる。
暫定値では、地表五センチで約二マイクロシーベルト、高さ二メートルでは一・九マイクロシーベルトだった。現場から十メートルほど離れた路上では、〇・一マイクロシーベルト程度の値だった。

 毎時三・三五マイクロシーベルトは、計画的避難区域の福島県飯舘村役場で十三日昼に測定した二・一七三マイクロシーベルトを上回る。
しかし、毎日八時間を外で、十六時間を屋内で過ごすと仮定して計算すると、年間の積算放射線量は一七・六ミリシーベルトになり、政府が住民に避難を指示する目安とされる年間二〇ミリシーベルトは下回る。

 測定に立ち会った斉藤洋子区環境総合対策室長は「通常と異なり、地表面より上の地点で値が高い。原因について専門家の助言を得ながら対応したい。
敷地内の樹木の撤去なども所有者の同意を得て検討する」と話した。

 区の担当課には同日朝から「住民に知らせるのが遅い」「健康に影響はないのか」「ほかの場所も調べるべきだ」など区民の問い合わせや苦情が殺到。
「極めて限定的なので通行するだけなら健康に心配はない」などと対応に追われた。

 現場を学区とする区立松丘小と弦巻中は、「混乱が懸念されるので、念のための安全確保」(区教委)として、急きょ通学路を変更。
周辺半径約二百メートル内の交差点などには、午前七時二十分ごろから区教育委員会の職員ら約十人が立ち、子どもたちを迂回(うかい)させた。

■監視態勢を強化 官房長官

 藤村修官房長官は十三日午前の記者会見で、東京都世田谷区で高い放射線量が測定された問題に関連して、全国の放射線モニタリング態勢を強化する考えを示した。

 藤村氏は世田谷区への対応について「高放射線量が観測された自治体からの相談に応じ、専門機関と連携しながら適切に対応したい」と強調。
「全国のモニタリングについて、より充実強化を図っており、きめ細かな対応をしたい」と述べた。

■船橋では5.82マイクロシーベルト 市民グループ測定

 千葉県船橋市で、市議を中心とする市民グループが、同市の「ふなばしアンデルセン公園」(金堀町)の畑の地表面一センチの放射線量を測定したところ、毎時五・八二マイクロシーベルトを検出していたことが十三日分かった。 
検出は十二日午後二時ごろ。
雨どいの水がたまっているような環境だったという。

 同市は、十三日午前、職員を派遣して再測定するとともに、現場を立ち入り禁止にした。

(東京新聞)



保坂展人のどこどこ日記より転載


世田谷区内の局所的な「高い線量」計測について


今日は8回目の記者会見だった。
世田谷区内にピンポイントで「高い線量の個所」を確認し、区としてその原因を究明し、また原因物を除去する対策にあたっていることを発表した。
記者会見ではあまり多くの質問は出なかったが、夕方からテレビニュースで報道され始めて、NHKの9時のニュースでは冒頭に伝えられた。
まず強調しておきたいのは、今回区で確認した高線量の個所は狭く限定された空間(高さ1・5m×幅2m)であるということだ。
10月6日に区が確認した最高の数値は「2.707マイクロシーベルト(毎時)」で地上1mの計測値だが、直下の地上5㎝だと半減する。
5~6m離れた公園では、0.07前後の世田谷区の平均値の枠内となっている。

10月3日、携帯電話で受け取ったメールには、「区内に高い線量を記録している場所があるので確認してほしい」と書かれていた。
この日、定期的に開催している世田谷区役所の放射能問題庁内連絡会議で「何かの間違いかもしれないが、これまでの区内の放射線量とは桁違いに高い線量の場所があるという情報提供があったので確認するように」と指示をした。
夕方だったが、簡易計測器で計測すると確かに高い値が出た。
翌日、区議会で複数の会派からこの点についての質問があり、「昨晩確認をしたので、より精度の高い機器で再測定をして、なるべく早く対処していく」という趣旨の回答をしている。
何人かの区議会議員が該当個所でそれぞれ測定をしての質問であり、傍聴席には報道関係者もいた。

その後、何度か測定を重ね、9日には環境測定専門業者の立合いとアドバイスを受けた。
また、東京都と国・環境省に事実を通知して対処策を訊ねている。
今後は原因究明をしっかり行なって、すみやかに原因物を除去するというプロセスに入る。
報道後、区役所には問い合わせの電話が相次いだ。
計測された最高値が局所的であることを説明し、付近を通行することで顕著に健康に影響があるとは言えないが、付近に保育園もあり、通学路にもなっているためにカラーコーンを置いて線源に近づかないようにした。
これから専門家を交えて、さらに詳しい調査を行い、すみやかな対策を進める。

 今回の高い線量について、環境測定専門業者は「一定の所に雨水が集積したのではないか」という見方をしているが、更に詳しいことが判り次第公開していくことにする。
今回の発表は、区民からの情報提供が発端だったが、区内の砂場のある公園548カ所を緊急に一斉調査することにした。
区のホームページの方でも情報掲載をした。


区内一カ所で比較的高い放射線量が確認されました

 先日の文部科学省が発表した上空からの調査では、世田谷区内に異常値が認められたわけではなかった。
福島第一原発事故以来、都内で初となる「今回の高い線量」が何に起因しているのかを徹底して究明し、更なる情報開示を行なっていく。

世田谷区長記者会見中継平成23年10月12日


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区内一箇所で比較的高い放射線量が確認されました最終更新日:2011年10月12日

10月3日、世田谷区内の一定の箇所で、放射線量の高い場所があるとの、区民からの情報提供がありました。
該当箇所の区道を測定したところ、おおよそ幅2m、高さ1.5mといった非常に限られた範囲ではありますが、近接している土地と比べて、高い放射線量を確認しました。
この間、精度の高い機器で測定しなおしたり、洗浄をしてその後の推移を見てまいりました。また、環境測定の専門業者に再測定を依頼し、対応を相談してきているところです。(6日(木)には、0.088~2.707マイクロシーベルト/時を計測しました。)

現在、その付近を通ったからといって、健康影響などに心配はないといった専門家の意見も頂いておりますが、念のため、近くに保育園や学校もあることから、カラーコーンを置いて、該当箇所に近づきすぎないような処置をしているところです。

今後、専門家を交え、さらに放射線量を低減させる処置を、なるべく早期に行ってまいります。


お問い合わせ先世田谷区
電話03-5432-2274ファクシミリ03-5432-3062

環境総合対策室環境保全課

☆高い線量を検出した現場の精密調査に関して 〔最新情報〕 政治 / 2011年10月13日


 昨日、発表した世田谷区内の高い線量を記録した現場について、本日午後6時30分より記者会見を行なった。午前10時から現場の調査が始まり、午後2時過ぎには民家の中も計測して線源を探索する調査と計測を行なった。まだ、最終的な判断は出ていないが、ようやく中間報告出来る材料が先刻整った。

〔記者会見概要〕

本日、異常に高い放射性物質の線量を記録した区内の現場で、環境測定専門会社に依頼して、精密な測定を実施しました。区道で計測を終えた後に、民家の敷地内の測定をしたところ、道路部分よりもさらに高い数値を計測し、その数値は敷地内の家屋の壁面下でピークとなりました。



 そこで許諾を得て、民家の中に入り各所を計測したところ、高線量の場所があり、床板の下を計測したところ床下のダンボールの中にある瓶類と思われるものから高い放射線量が出ていることを確認しました。この時点で法に従って、文部科学省科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室に通報し、本日夕刻より同省の検査官・審査官に現場に来てもらいました。



 一方、環境測定専門会社が現場の樹木の葉及び土壌を検査・分析したところ、周辺の数値と変わらず特段に高い異常値は認められませんでした。そこで、今回の高い線量値が原発事故に由来するものではなく、民家床下に置かれていた放射性物質に起因する可能性が強く、現在確認を行なっているところであります。



 原発事故の影響を懸念しながら、あまりにも高い線量に徹底した原因究明が必要だと昨日は申し上げましたが、放置された放射線物質による高線量であることが確認出来れば、すみやかに規制当局と協議の上、除去をお願いすることになります。



 まだ調査中であり、新たな事実が判明したならばお知らせしますが、現在のところの区として把握している中間報告は以上です。



〔概要終わる〕

 記者会見はただ今終了した。記者からは、床下から見つかった箱の中の瓶の形状や中身などについて質問が相次いだが、高い線量を発している危険物に区職員、検査会社検査員も近寄ることは出来ず、今後の解明を待つことにしたい。短い時間で総力をあげて原因究明で動いてくれた関係者に深く感謝しつつ、今後の更なる解明を続けたい。




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横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初/セシウム土壌汚染マップまとめ [放射能・放射線]

☆昨日ストロンチウムについての記事を載せましたが、今日のニュースによると横浜市港北区でストロンチウム90が検出されたそうです。
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横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初

 横浜市港北区のマンション屋上の堆積(たいせき)物から、195ベクレル(1キロあたり)のストロンチウムを、民間の分析機関が検出した。
東京電力福島第一原発事故で放出されたとみられ、結果の報告を受けた横浜市は、再検査を始めた。

 検出されたのはストロンチウム90(半減期約30年)。
文部科学省の調査では福島県内や宮城県南部など福島第一原発から100キロ圏内で検出されているが、約250キロ離れた横浜市内では初めて。

 場所は築7年の5階建てマンション屋上。
7月、溝にたまった堆積物を住民が採取し、横浜市鶴見区の分析機関「同位体研究所」で測定した。
放射性物質が蓄積しやすい条件とみられるため単純に比較できないが、4~5月に福島市内の土壌から検出された77ベクレルと比べても高い値だ。

 同じ堆積物からは6万3434ベクレル(1キロあたり)のセシウムも検出。
私有地であることを理由に公表していないが、市衛生研究所でのセシウムの再検査でも、同じ堆積物から10万5600ベクレルが検出された。


【ことば】ストロンチウム

 半減期が約50日のストロンチウム89と同約30年のストロンチウム90がある。カルシウムに似た性質があり、体内に入ると骨に取り込まれやすく、骨のがんや白血病の原因になる恐れがあるとされる。

Sr90.jpg

Sr90-2.jpg


横浜市港北区からストロンチウム(Sr)90が検出された試料の検査報告書です。

7/24に5F建てのマンション屋上の2箇所で採取しました。2004年下期竣工のマンションですので,それ以前の放射性物質は含んでいる可能性は極めて低いと考えます。

1つが今回Sr90が検出されたサンプルです。

上記がセシウム(Cs)の検査報告書とSr90の検査報告書です。

Cs137比で0.58%のSr90が存在しています。

もう一つのサンプルがセシウムの合計で105600Bq/kg検出され,現在,横浜市が分析会社に依頼し,Sr90の測定を行っています。



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☆セシウムの汚染状態です。↓よくまとまっていて分かりやすいです。
セシウムのあるところにストロンチウムありといわれています。
このセシウム分布状態と同じようにストロンチウムも一定の割合で存在することが推測されます。
セシウム同様にストロンチウムの詳細な土壌調査をして欲しいです。
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福島市渡利〜チェルノブイリの特別規制ゾーンレベルの汚染 [放射能・放射線]

☆除染にも限界が。神戸大学山内知也教授によると除染をやっても平均70%程度しか空間放射線量が下がらない。コンクリートやアスファルトを引き剥がし、屋根を葺きなおし庭の土を全部取り替える、そんな町を作り直すようなことをしなければならないそうです。
それでも汚染した山林から汚染水が流れ込んでくる。
ボランティアを募ってまで効果に限界のある危険な除染をするより、やはり避難すべきではないでしょうか。
福島市は経済が駄目になるから、避難よりも除染をといってるそうです。
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福島市渡利〜チェルノブイリの特別規制ゾーンレベルの汚染

<白石草>

国際環境NGO FoEジャパンと福島老朽原発を考える会は5日、都内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の影響で、福島市渡利地区の土壌を調査した結果、最大で1キログラムあたり30万ベクレルを超える高濃度の放射性セシウムを検出したと発表した。



今回調査が行われたのは、小倉寺稲荷山や渡利小学校通学路にある雨水枡など6カ所。
8月下旬に、原子力災害現地対策本部および福島県による詳細調査が実施されたものの、一部の地域にすぎなかったため、神戸大学大学院の山内知也教授に依頼して独自に調査をした。
 
その結果、通学路脇の雨水枡周辺など5カ所で、チェルノブイリの特別規制ゾーンに相当する
濃度の土壌汚染をしていることが明らかになった。また、小倉寺では、6月の調査結果よりも放射能濃度が大きく上がっていた。



渡利地区は、非常に高い空間線量を計測されているが、政府が避難を支援する「特定避難勧奨地点」に指定されていない。
FoEジャパンの満田夏花さんは「一帯を特定避難勧奨の地区として指定するべきだ」と指摘している。
 

福島市渡利地区における土壌中の放射能調査(概要)

http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/111005_dojou_gaiyou.pdf

放射能汚染レベル調査結果報告書~渡利における土壌汚染レベル
http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/111005_houkokusyo.pdf






111005 福島市渡利における土壌汚染調査結果と避難区域の設定の問題点



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【汚染】神戸大学 山内教授「渡利地域における除染の限界」、放置された側溝は天然の濃縮が進行し線量が2倍に上昇していた
2011.9.25 |

神戸大学 山内知也教授(放射線エネルギー応用科学)がまとめた「放射能汚染レベル調査報告 渡利地域における除染の限界」です。全部で11ページですが、すぐに読めますのでできれば全部読んで頂きたいと思います。

「除染」のモデル地区としてある通学路が平均して7割程度(約68%)にしか下がっていないということは、除染への安易な期待は禁物かもしれませんね。
そして、道路の側溝は天然の濃縮が進行して「6月の 7.7 μSv/h から 22 μSv/h に、11μSv/h から23 μSv/hに上昇していた」そうです。これは難題ですね。





概要(2ページ)
2011年9月14日、福島市渡利地区において空間線量の計測を実施した。
「除染」が行われたということであったが、6月の調査において最も高い線量を記録した側溝内堆積物には手が付けられておらず、地表面における空間線量は当時の2倍に上昇していた。「除染」のモデル地区としてある通学路がその対象になったが(「除染モデル事業実施区域」)、その報告によると平均して7割程度(約68%)にしか下がっておらず、空間線量も1~2 μSv/hに高止まりしている。
今回の調査においてもその通学路の周辺において20 μSv/hを超える非常に高い線量が地表面で計測された。
コンクリートやそれに類する屋根の汚染は高圧水洗浄によっても除去できておらず、住宅室内におけ る高い線量の原因になっている。
除染の対象にはされなかった地域の水路や空き地、神社、個人宅地内の庭で高い線量が計測され、最も高い線量は地表で20 μSv/hを記録した。本来の意味での除染はできていない。

まとめ(10〜11ページ)
・6月の調査で見つかった 40,000 Bq/kg を超える汚染土壌が堆積していた道路の側溝はそのまま放置されていた。
堆積した土壌表面の線量は6月の 7.7 μSv/h から 22 μSv/h に、11μSv/h から23 μSv/hに上昇していた。
降雨と乾燥とによる天然の濃縮作用が継続している。

・住宅の内部で天井に近いところで、あるいは 1 階よりも 2 階のほうが空間線量の高いケースが認められたが、これらはコンクリート瓦等の屋根材料の表面に放射性セシウムが強く付着し、高圧水洗浄等では取れなくなっ ていることに起因することが判明した。
学童保育が行われているような建物でもこのような屋根の汚染が認められた。

・渡利小学校通学路除染モデル事業が8月24日に実施されたが、報告された測定結果によれば、各地点空間線量は平均して「除染」前の 68%にしか下がっていない。
除染作業の実態は側溝に溜まった泥を除去したということであって、コンクリートやアスファルトの汚染はそのままである。
道路 に面した住宅のコンクリートブロック塀や土壌の汚染もそのままである。
一般に、除染は広い範囲で実施しなければその効果は見込めない。
今回の計測において 通学路の直ぐ側の地表で 20 μSv/h に及ぶ土壌の汚染があった。除染というからには天然のバックグラウンド・レベルである 0.05 μSv/h に達するかどうかでその効果が評価されるべきである。
「除染」の限界が示されたと見るべきである。

・薬師町内の計測を行ったところ、国が詳細調査を行った地域から外された地点で高い汚染が認められた。
ある住宅の庭では 1 m 高さで 2.7 μSv/h、50 cm 高さで 4.8 μSv/h、地表で20 μSv/h の汚染が認められた。
これは南相馬市の子ども・妊婦の指定基準(50 cm 高さで2.0 μSv/h)をゆうに超えている。

・渡利地区では、地表1 cm高さでの線量が異常に高い値を示す箇所が随所に見られる。
この地区全体の土壌汚染に起因すると思われる。
土壌汚染の程度については、特定避難勧奨地点 の検討項目になっていないが、チェルノブイリの教訓に学び、空気の汚染にも直接関係する土壌汚染の程度について、避難勧奨の判断に反映させるべきである。

・文字通りの「除染」は全く出来ていない。
Cs-134 の半減期は2年、Cs-137 のそれは30年である。
したがって、この汚染は容易には消えず、人の人生の長さに相当する。
そのような土地に無防備な住民を住まわせてよいとはとうてい考えられない。

http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/110921_2.pdf

20110929 [1/2]たね蒔きジャーナル「除染しても線量が下がらない!?」

20110929 [2/2]たね蒔きジャーナル「除染しても線量が下がらない!?」





原発事故以来、福島市内などで地元住民とともに、放射線量の測定調査を続けている神戸大学大学院の山内知也教授に電話をつなぎ、現地の状況について伺います。
 特にこの9月に行った調査では、除染後も大きな効果が上がらず、場所によってはむしろ線量の上がったところがあったということです。
 政府が「除染すれば大丈夫」と繰り返す中、効果的な除染方法がいまだに見つからない住民の心境などについても、話を聞きます。


ここからは特集の時間です。明日30日から緊急時避難準備区域の指定が一斉に解除されます。これからそれぞれの自治体は復旧計画に基づいて地域の放射性物質の除染を進めながら避難している住民に帰宅を呼びかけていく事になるんですけれども、ここでポイントになるのが除染です。除染の作業をする事によって本当に放射性物質の量は減って、安心して暮らせるようになるんでしょうか。今日はこの除染の効果について放射性エネルギー応用科学がご専門、つまり放射線を測る事がご専門の神戸大学大学院教授の山内知也さんにお話を伺います。山内さんよろしくお願いします。

山内: よろしくお願いいたします。

すいませんお願いします。では早速お伺いしてまいりますが、山内さんは今月の半ばに福島県福島市の除染を行った地区で放射線量を測られたという事なんですけど、その結果はいかあgでしたか?

山内: 福島市の渡利という地域なんですけれども、そこで除染作業がモデル事業として取り組まれたんですね。それが8月の24日の事という事でした。小学校の通学路なんですけれども、除染の前後で計測値が発表されているんです。ですけど、除染の前が100だとすると68ぐらい、およそ7割にしか下がってないですね。

除染をしたのに7割はそのまま残っているという事ですか?

山内: 残っていますね。

じゃあやっぱり除染があまり、こいう言い方はいけないかもしれませんけど..あまり利いてないという事ですか?

山内: その除染というのがじゃあ具体的に何をしているのかという事になるのですけれども、その場所は通学路で、側溝が道の両脇にあるような、まあ普通の道路なんですよね。それで具体的に除染って何をしたのかというと、側溝の中にたまっている泥を取り除いたと、いう事、それに尽きるみたいなんですよね。ですから放射性物質がかなり含んだ汚泥がそこにあったはずなんですけれども、それを取り除いても、例えば側溝自体コンクリート製ですけれども、コンクリートにもう放射能セシウムが吸着してまして、或いはアスファルトですね、アスファルトにも、もうセシウムが吸着しています。それで通学路に隣接しているお宅のコンクリート塀であるとか庭ですね、そういう所にも放射性物質が残ってますので、道路の側溝の所の土を取ったというだけでは、空間線量は下がらないですね。

今、アスファルトとかコンクリートに放射性物質が吸着していると仰いましたけど、もう中に入り込んでいるんですか?

山内: 表面を細かく見ると微細な穴が開いていますよね。その奥にセシウム自体は恐らく非常に小さな土と言いますか粘土と言いますか、そういう物にもくっついてしまって剥がれなくなってるんですよね。それが小さな埃みたいな物がコンクリートの中に入っていってしまってますから、取れないですね。

それを取ろうとしたらどうゆう風にする必要があるんですか?

山内: よく言われたり質問されたりするのが、高圧の洗浄というんでしょうかね、あれで取れないんですかという話があるんですけど、取れてないですね。色々な話を聞いても、若干下がるというような事があるみたいですけど、一回二回では無理で七回ぐらい除染をしてその間デッキブラシでゴシゴシ擦るというような事をしても7割までとかぐらいしか下がらないとか、そんな風な話を聞いてます。

じゃあある程度安全なぐらいまでコンクリートやアスファルトに付いている放射性物質を取ろうと思ったら..

山内: アスファルトとコンクリートを剥ぐしかないですね。

もう表面全部を剥いでしまって

山内: 表面を剥ぐしかないですね。除染といった言葉の定義がはっきりしないといけないと思うんですけど、事故前の0.05マイクロシーベルト・パーアワーまで下げるというのであればもう全部剥ぐしかないですね。あと住宅であれば住宅の屋根がもし比較的古いコンクリートの瓦でできているというような事になっていると結構高くなっているんです。それで屋根の上からガンマー線がずっと降り注いでいるから、家の中の線量が非常に高くなっているんですよね。そういう風なお宅が何軒かあるんですよね。

屋根から家の中に放射線が入ってくる?

山内: そうです。だから普通は外の庭がレベルが高いので家の中へ入れば低くなっているというようなお家もあるんですけど、ちょっと古いお家なんかで測らせてもらうと、畳の上で0.3マイクロシーベルト/パーアワーぐらいなのが、鴨居ぐらいに線量計を上げると0.5を超えるんですよね。それで天井の真下まで脚立などに上らせてもらって測らせてもらうと0.7とかに上がっていっているのがわかったんですよね。それでそれは普通考えられないのでどこだって話になって、外に出て屋根の上に線量計を持って上がってみると1.7とか1.8マイクロシーベルト/パーアワーを示していると。ですから屋根広いですよね。すっぽりと覆っている事になっているので、その程度の線量の汚染レベルであっても室内は高くなっていますね。

じゃあでも屋根の除染をしないといけないという事になるんですが、屋根の除染ってできるんですか?

山内: 私それを測らせてもらったお宅は屋根を高圧洗浄で除染した後なんですよ。それでも落ちてないんですよね。ですから普通雨がどんどん降ると雨でセシウムが流れると思われている方が多いと思うんですけど、流れないですね事実として。ですから古い屋根で線量高い奴は張り替えるしかないです。家の中の線量を下げようと思ったら。

屋根を全部張り替える?

山内: 屋根を全部、瓦を落として全部新しい物に敷き直すというんですかね。そうすれば、かあんりの所まで元に戻るとは思いますけど、少々水で洗ったりなんかして落ちるような相手じゃないですね。とにかくしつこいです。

あの山内さん、毎日新聞の池田と申します。今仰っている事は除染のあり方、その物の問題というのもあるんでしょうが、その前提としてやっぱりどれぐらい汚染されているのかという実態ですよね。その辺りを徹底的に測定しないと、そこから全が始まるんじゃないでしょうかね。

山内: ですから計測をちゃんとやらずに除染作業をやられているみたいなんですよね。ですから闇雲に掃除をさせられているだけ。実際、渡利の辺りでは住民の方が動員されてやろうという事でやっているんですけど、効果がこのままでは出ないと思うんですよね、恐らく。それで線量をちゃんと測るという事をやっていないですね。

ただそれが前提ですよね、しっかりした測定が。

山内: そうです。それで当初、学校の校庭であれば20ミリシーベルト/パーアワーといっていたものを、今は1ミリシーベルトを目指すという風に言っているんですけど、そうなっていないんですよね。福島市とかが言っている目標は1マイクロシーベルト/パーアワーを2年後に目指すという話になっていて、それは遅すぎるし高すぎると思います。

そうですね。今仰られた除染、僕達は水で洗ったら幾らか効果がちゃんと出て、例えば30%とか20%まで下がるというような事を思ったんですけど、実際そうではないという事になった場合ですね、人が安心して住めるぐらいの除染をするという事になったらどこまでやらなきゃいけないんですか?

山内: 街をかなり作り変える所ぐらいの事まで考えないと線量は下がらないと思いますね。

街を作り変える?

山内: 町を作り直す。ですからアスファルトを敷き直すとか、側溝を作り直すとか、後お家の屋根を全部張り替えるとか、あと庭の土全部とかになってくると、ちょっと中々できる事じゃないですよね。本当に1ミリシーベルト/毎年というのを目指すんであれば、そういう事をしないとできないです。

つまり面的な除染という事ですか?

山内: そうです、だから例えば都心部みたいな所のホットスポットであれば一部を取り除けばかなりの所まで下がるんですよね。所が福島の特に私が入った渡利という所は本当に高いので1マイクロ2マイクロの所を小学生が登下校しているんですよ。

渡利地区というのは福島駅から近いですよね。かなり人口が密集して

山内: 人口は私が見た限りでは住宅地です。山地とかじゃなくて。

ここは緊急時避難準備区域とか避難区域とかになっていないですよね?

山内: まだされていないんですよ。それで実は私、6月にも計測に行きまして土から1万ベクレル/パーキログラムを超えるのを検出しているんですよね。それは放射性物質という事になるから人の居てる所じゃないという事で、報告も向こうにもしたわけなんですけど、避難区域に渡利とそれに隣接する大波という山間部があるんですけど、そこがもう私はってきり避難区域になるとばっかり思い込んでいたんですよね。それで油断していたという事もあるんですけど、いやそんな事態じゃないんだ除染除染っていう事ばっかり言っているんだという話を聞きまして、それでもう一度計測に来てもらいたいという話があって伺ったという事なんですよね。それで大波は山なんですけど、そこはもっと除染できてないですね。10%ぐらいしか下がってないです。

そんな状況を地元の自治体の福島市はですね、そういう状況であって危ないという事を住民の方々にちゃんと伝えているんですか?

山内: 伝えてないと思いますよ。だって小学校を始めたわけですよ4月に。小学校を開く、中学校を開くというのは普通の生活をしましょうという事ですよね。それを無理やりさせられているわけなんです。

でも結局出ているわけなんですよね。先生が測られて発表されているわけなんですよね?

山内: 福島市自身も計測やっているわけなんですよ。それで到底どう考えても年間1ミリシーベルトに収まるような値じゃないんですよね。それなのに住み続ける事を要求してますよね。

何で?

山内: その大波の辺りで説明会があったようなんですけど。その時には「経済が駄目になるから避難ではなくて除染でいく」という風に方針を、地元当局者が述べたらしいです?

経済が駄目になる?経済が駄目になるからって、人の健康、命にかかわるような問題じゃないんですかこれは?

山内: いやそうですよ。そうなんですけど、もう“経済”というのを口にしたらしいですね。

そもそも当局が言っているその「除染で行く」というのは除染ではないですよね。

山内: 私はそう思います。ですから住民の方に説明した時にも“除染”という場合には言葉をちゃんと定義しなくちゃいけないと。ですから事故の前のレベルに戻すのか、或いは今のレベルの十分の一にするのかとか、それをしないといけないですよね。だからちょっと土を取るとか水をかけるとかいうような事を“除染”と呼ぶと物凄く誤解を呼びますよね。だから私の友人なんかも「もう除染するからだ大丈夫になったんじゃないのか」とかね、そんな風に思っている人の方が本当に多いんですよね。

“除染”っていう言葉だけが独り歩きしているみらいな感じなんですね。

山内: そうなんです。

じゃあやっぱり先生がお考えになる本当の意味での除染っていうのは街を作り変えるぐらいまでやらなければいけない、そこまでやらないと人が安心して住める状態にはならないという事ですね。

山内: 事故の前のレベルにするとか、あと渡利地区というのは山林に隣接しているんですよね。それで雨が降ると山林から次から次へとセシウムが流れ込んで移動してくるんですよね。普通雨が降ったらウェザーリングで放射能は早くなくなるっていう事を専門家と思われる人もテレビとかで喋っているんですよね。喋っているんですけど、どこかからセシウムが流れていくという事は流れ着く所もあるじゃないですか。だからそれがあるわけなんですよ。だからお風呂の中で頭を洗うようなイメージじゃなくて排水が流れていく先を考えないといけない事になるんですよね。ですからある身障者のセンターがあって、そこで車椅子にのってたお婆さんとお話してたんですけど、そのお婆さんの三軒先が物凄くがんばって除染をしたらしいです。そして高圧機の水をお家にバーっとかけてたらしいんですけど、その水が全部お婆さんの家の前に流れてきたらしいんですよ。そうなってきたら、そちらのお家が綺麗になったとしても、そこのお婆さんの家の所にセシウムが来ただけって事になりますよね。

そうですね。

山内: ですから地域を面として除染するという事はそんな簡単な事じゃなくて、今それできるような或いは経験のあるような人は多分居ないんじゃなかと思うんですよね。ですから除染っていう言葉だけを伸ばすんじゃなくて、まず少なくとも子供と妊婦さんは線量の低い所にとにかく1年2年引っ越してもらって、その間に徹底的に街を作り変える。渡利で言えば山からの水が流れ込んでいるんで、そのための特別な水路が要ると思うんです。それでその水を阿武隈川に流す事になってもその阿武隈川の水が又宮城県まで流れていくという事になるんですけど、渡利の線量を下げようと思うとそういうような水路を作るのがまず必要になってくると思うんですよね。それで山林からのセシウムの流入をせんで防衛していく必要があると思うんですよね。

山林事態も除染をするという事になっていませんですもんね。

山内: できないと思います。ちょっとそれは荒唐無稽な話じゃないんでしょうかね。

そうしたら本当にそこからずっと長い事セシウムが流れ込んで行くのを止めるすべをちゃんと作らないといけないという事になるわけですよね。なると思います。

それで先生、放射線という物はガンマー線とそれからアルファー線とベーター線という3つの種類があるという風に聞いたんですけれども、先生が測られたのはガンマー線ですね。

山内: そうですね。

するとアルファー線とかベーター線とかそういう物に対する防御も又必要になってくるという事ですか?

山内: セシウムから出てくるのは実はベーター線が出るんですよね。セシウムがベーター線を出した事によって今度はバリウムという物質に変わるんです。それでそのバリウムがガンマー線を出しているという関係になってるんですけど、さっき私が申し上げたコンクリートの場合には、コンクリートのほぼ表面にセシウムがこびりついているという事になっているんで、結構ベーター線が強いです。それで土だと結構数センチ下までセシウムが入っていってるんで、ベーター線の影響はあんまり見えてこないという事になるんですけどね。ですからコンクリートの所はベーター線の影響を無視できないぐらいあります。

じゃあもうそういうあらゆる放射線が今除染しても減らないという状況の中で行くと子供達を守る最も有効な手段というのはやっぱりどこか別の土地への避難という事になるんですか?

山内: 土地への避難という事になると思います。それで空間線量だけでしたらね、今ある空間線量の4分の3ぐらいはセシウム134なんです。それで幸いなのか幸いじゃないのかって事になりますけれどもセシウム134は寿命が2年なので2年待てばその分だけは半分になるんですよね。ですから福島市が言っている2年後に1マイクロシーベルト/パーアワーというのは「殆ど除染の効果がありませんよ」という事を言っているに等しいんですけどね。ですからこの1年2年ぐらいもう外に小さいお子さんと妊婦さんには出てもらってその間残った人で街を綺麗にする、それぐらいが一番現実的な対応になるんじゃないかと思うんですよね。

除染よりもまず子供達を外に避難させるという事が先決だという事ですね。

山内: そうですね。ですから有害物質があってを取り除こうと言っている時に一緒の子供を住まわせていいと普通考える親は普通居ないと思うんですよね。それで除染は勿論他の地域でもやられているんですけど、学校をやりながらずっと除染作業をやっていたんですよね。重機が校庭で動き回っていて校舎の中には子供達がいるという風な風景がずっと福島では当たり前のようになっていたわけなんですけど、今更妙にそれを聞くと驚かれる報道の方が特に海外の報道の方が多いですね。何を日本はやっているんだというような反応ですね。

わかりました山内先生どうもありがとうございました。


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福島原発事故、遺伝子突然変異は人類にとっての問題 [放射能・放射線]

☆【必読記事】です。
核戦争防止国際医師会会議スイス支部長を務めた内科医マルティン・ヴァルター氏の話です。
「低線量被曝でもDNAは損傷を受け、突然変異を起こす。その結果が現れるのは約10世代も後のことだ」と警告してます。
「人には2種類ある。原発に反対する人と、原発の危険性を知らない人と」とヴァルター氏は言います。
今でも原発と経済とを天秤にかけ、原発を容認している方、本当の原発の危険性を是非知って欲しいです。
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福島原発事故、遺伝子突然変異は人類にとっての問題




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「低線量被曝でもDNAは損傷を受け、突然変異を起こす。その結果が現れるのは、さまざまな要因が絡み約10世代も後のことだ。だが、それは人類にとって大きな問題になる」と、スイスの内科医マルティン・ヴァルター氏は話す。
突然変異した遺伝子を持つ者同士が遠い将来に偶然結婚して発現することは、しかし、どういったものなのかまったく分かっていない.
ただそれは大局的に見ると、がんのわずかな増加より倫理的に問題だと危惧する。



 ヴァルター氏は、1人の内科医として核兵器、核実験、原発など「核と人類は共存できない」と考え、医師の責任を強く訴える。
核戦争防止国際医師会会議スイス支部(PSR/IPPNW Schweiz)の支部長を2年務め、脱原発を推進する側に立ってきた。
チェルノブイリには政府からの派遣も含め5回行っている。

 チェルノブイリでの甲状腺がんの子どもの検診や治療、またその後の放射線による遺伝子突然変異の研究などを通して蓄積された知識を、今福島で起こっている出来事を事例として引きながら語ってもらった。



swissinfo.ch : 内部被曝が今後の課題かと思われますが、どういった問題がありますか。


ヴァルター : まず外部被曝は放射性物質をシャワーなどで洗い落せるので今後それほど問題にならないと思うが、食品や呼吸で吸収する内部被曝は問題が多い。 簡単な測定方法がないからだ。
ホールボディカウンターがあるが、何百人も測れるようなものではなく経済的負担も大きい。

セシウムはまだそれでも測れるが、骨に吸収されるストロンチウム90はベータ線を出すため、内部被曝の測定は不可能だ。
唯一の方法は、子どもの抜けた乳歯を取って置き、それを測ることだ。 乳歯を焼いて灰にすれば測定できる
日本の検査機関では簡単にできるだろう。

核戦争防止国際医師会会議のアメリカの仲間が1960年代にネバタでの核実験で被曝した子どもの乳歯からストロンチウムが検出されたことを挙げ「自国の子どもが犠牲になってもよいのか」と当時のジョン・F・ケネディ大統領に働きかけた。
これが核実験停止条約の一つの要因になった。




swissinfo.ch : 9月30日に放射性プルトニウム239が福島原発から45キロメートル離れた飯館村など、県内6カ所で検出されたと公表されました。 プルトニウム239は半減期が2万3000年と気の遠くなるようなもの。 取り込むとどうなるのでしょうか。


ヴァルター : プルトニウムは一度体内に入ると、セシウムとは違いほぼ体外に排出されることはない。アメリカが何とプルトニウムを使った人体実験を1948年に行っており、クリントン大統領のときに公にされたので、これは間違いない。

プルトニウムは骨や肺、肝臓などにとどまる。 放射線を出し続けるので、がんを引き起こしやすい。


swissinfo.ch : では放射性セシウムですが、福島の多くの子どもの尿からセシウムが検出されました。長くて70日で体外に排出されますが、その間の内部被曝も問題でしょうか?


ヴァルター : その間の被曝量はわずかだ。
しかし、問題はその土地に住み続けると排出されてもまた吸収し内部被曝が続くということだ。
セシウムは10年間で6センチメートル地下に沈んでいくといわれている。
従ってたとえ徐々に地表面から無くなっても畑で野菜が吸い上げ、それを食べればまた被曝する。
すべての土地の表面を上下に掘り返す作業は膨大な労力と費用がかかるだろう。

さらに現在、安全だという被曝量はないというのが定説になっている
がんになるリスクを縦軸、放射線量を横軸にするとそれは正比例の直線になり、たとえ1、2ミリシーベルトでもがんのリスクはある
胸部や骨折のレントゲン撮影でもがんになるリスクはゼロではないといわれている。
さらに慎重な医者は線量が少なければ少ないほどがんリスクは高く、正比例の直線が少量の値域では上向きにカーブするといっている

チェルノブイリでの研究の中に、学会では正式に承認されていないが、セシウムによって、子どもたちの心臓病が数年から10年後に増えたという報告もある。心臓のリズムなどが不規則になる病気などだ。

また、すべての放射性物質の被曝で4、5年後に子どもの糖尿病が増えたという研究もある。



swissinfo.ch : 日本の基準値、年間20ミリシーベルトの上限をどう見ますか?


ヴァルター : 短期なら分かるが長期的に年間20ミリシーベルトは高すぎる
しかも子どもや妊婦を含んで20ミリシーベルトは非常に高い値だ。
たとえ原発に賛成する科学者にとっても高すぎる値だ。

スイスではたとえ事故が起きても放射線の限度を年間1ミリシーベルトに決められている。

1991年のチェルノブイリ原発から50キロメートル離れたポルスコエ(Polesskoye)にスイス政府の派遣で行った。
同行のジャーナリストと、子どもがかくれんぼをすると想定して建物の地下や低い茂みなどを測ったが、放射線量は事故から5年後なのに非常に高かった。
また場所によって数値にかなりの差があった。

福島でも5年後同じことになるだろう。
つまり、県内の多くの地点で今後とも線量はそう変わらないのではないだろうか。
年間20ミリシーベルト以下の地域から、避難するほうがよいと思う。
もちろん故郷を捨てるといった社会的な問題は残るが。



swissinfo.ch : 放射性ヨウ素について伺います。8月18日付けの朝日新聞によれば3月24~30日にいわき市、川俣長、飯館村の1150人の子どもを対象に甲状腺被曝を調査した結果、その45%が被曝していた。14歳の男の子が「僕の体には放射性物質が入っているからゼロじゃないんですよね。本当に僕は大丈夫なのか教えてほしかった」と言っていました。実際のところ、被曝したこの子どもたちはどうなるのでしょうか


ヴァルター : ということは、子どもたちが原発の爆発直後にヨウ素剤を服用しなかったということか?信じられない・・・(顔を曇らせ、データを見るためコンピューターに向かう)。
スイスでは原発から半径20キロメートル以内の住人は、全員ヨウ素剤を持っている。
それが原発を持つ国の安全対策の基本であり、国民に対する責任だ。たとえ持っていなかったとしてもすぐに子どもに配るべきだった。

甲状腺に被曝したということは、それがいくら低い値であろうと、この器官の細胞のDNAがダメージを受けてしまったということだ。
従って、何人かは今後、甲状腺がんを引き起こす可能性があるということだ
そのため、毎年定期的に超音波でがんの発生を調べていく必要がある。

そもそも子どもの甲状腺がんは普通は存在しないものだ。
以前ウクライナでは住民5000万人に対し3人の甲状腺がん患者がいただけだ。
それがチェルノブイリ以降、2000~4000人の子どもがこのがんにかかった。 しかし、早期に発見し、甲状腺を摘出すれば大丈夫だ。
チェルノブイリで私もこの超音波の検査に何度も携わったが、ベラルーシでもウクライナでも子どもたちはみんな手術を受けだ。
しかも手術は95%成功している。

ウクライナでは、ある経験豊かな70歳の医師が750人もの甲状腺がんを手術した。
わずか3人だけが術後の複雑な炎症が重なり亡くなっただけだ。

また、たとえ甲状腺が摘出されても、その後ずっとホルモン剤を飲み続ければ、それで元気に大人になり普通に一生を送れる。



swissinfo.ch : 以上、放射性セシウム、プルトニウム、ヨウ素などの影響を見てきましたが、がんは増えるのでしょうか。

ヴァルター : がんにかかるケースは増えるだろう。
ただ、現在の工業国では死因の25%はがんであり、また40%の人ががんに一度はかかるが、回復して最終的にはほかの原因で亡くなると言われている。
こうした中で、フクシマの事故は全体の25%のがんでの死亡率に、わずかなパーセントを加えるということだ。
タバコや化学薬品などの害ですでにがんになるリスクが高くなっているところに、さらに放射線でのリスクが加算されるイメージだ。
ただし、フクシマの原発収束に働いている作業員のがんリスクは別物だ。
チェルノブイリでもそうだったが、彼らのリスクは極めて高い



swissinfo.ch : 最後に、放射線による遺伝子の突然変異、それも低線量被曝の遺伝子突然変異について説明してください。


ヴァルター : チェルノブイリの事故から10年後の1996年にロシアのドゥブロバ(Dubrova )医師が英科学誌ネイチャー(1996Nature ;380:683-6)に報告した例によると、チェルノブイリでセシウムなどに汚染された地域の人に遺伝子突然変異が多く見られた。
また、イスラエルのヴァインベルク(Weinberg )医師の調査(Proc Biol Sci 2001;268 (1471) :1001-5)によれば、チェルノブイリの事故収束に働いた男性の2人の子どものうち、事故以前に生まれた子どもには遺伝子突然変異がまったくなかった。
しかし、事故後イスラエルに移住して生まれた子どもにはある数の遺伝子突然変異が見られた。

放射能被曝によって父親の優先遺伝子が損傷されると子どもに病気が現れる
しかし、もし父親の劣性遺伝子が突然変異を起こした場合、子どもに受け継がれても、劣性遺伝子なので表面的には何の異常も起きない。
これが、このイスラエルで生まれた子どもの場合だ。

しかし、もし遠い将来この子の子孫が偶然、同じ突然変異の劣性遺伝子を持った人と結婚し、劣性遺伝子同士が組み合わさるとさまざまな病気などが発現する可能性が考えられる。

ただ、何が発現するかは全く分かっていない上、こうしたことがチェルノブイリやフクシマで起こる可能性があるものの、さまざまな要因が絡むため約10世代は先の話だ

ところで、ドゥブロバ医師などの方法で長崎と広島の被爆者の遺伝子を調べたところ、突然変異はほとんどなかった。
原爆は瞬間的なインパクトを与えたが、長期の低線量被曝を起こさなかったということなのだろう。

従って、私には、低線量被曝が遠い将来の世代に与える遺伝的な影響が大きな問題だ。
これは人類にとっての倫理的問題でもある。

宗教家で科学者の友人がイメージとして、こう語った。
かつて、宇宙からの放射線量が徐々に減少したとき地球上に人類が誕生した。
しばらくの年月人類は放射線を生産せずに生活した。
ところが今、核実験や原発事故などで、自らの手で地球上に放射線量を増やし地球を住みにくい場所に変えようとしていると 。



里信邦子 ( さとのぶ くにこ), swissinfo.ch
グレンヒェンにて


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東京・神奈川含む汚染マップ公表 一部で1万ベクレル超/10.9 (日) 渋谷で反原発デモ「怒りのドラムデモ」 [放射能・放射線]

東京・神奈川含む汚染マップ公表 一部で1万ベクレル超セシウム134、137の蓄積量
 


東京電力福島第一原発の事故による放射能汚染について、文部科学省は6日、航空機から測定した放射性セシウム134と同137の土壌の蓄積量について、東京都と神奈川県を加えた汚染マップを発表した。
東京は葛飾区や奥多摩町、神奈川では山北町など一部で比較的高い汚染が確認されたが、首都圏での広がりは見られなかった。

 調査は9月14~18日、上空から放射線量を測定。
地上の数地点で実際の土壌の濃度も調べ、両者の値から積算量を算出した。

 放射性物質の量が半分になる半減期はセシウム134が2年で、137は30年。
長期に影響がある137だけの土壌の蓄積量でみると1平方メートルあたり3万~6万ベクレルだったのは、東京都は葛飾区と奥多摩町の一部で、神奈川県ではなかった
東京では葛飾区や奥多摩町に隣接する江戸川区、足立区、檜原村などの一部で1万ベクレルを超えたが、それ以外はほとんどが1万ベクレル未満だった。
神奈川では山北町、相模原市緑区、清川村の一部は1万ベクレルを超えたが、それ以外の地域は1万ベクレル未満だった。
チェルノブイリ原発事故ではセシウム137が3万7千ベクレル以上が「汚染地域」とされた。
ただし強制避難の基準は55万ベクレル以上。

 放射線量を見ると葛飾区と奥多摩町の一部で毎時0.2マイクロシーベルトを超えた
1年分に計算すると、国の除染支援の対象になる年間の追加被曝(ひばく)線量1ミリを超える値だ。(石塚広志)

tokyoSc.jpg

kanagawaSc.jpg

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☆文科省による航空機から測定した放射性セシウム134と同137の土壌の蓄積量についての東京、神奈川の汚染マップです。
汚染の分布状況はだいたいこんなものなのかもしれません。
しかし、市民による首都圏土壌調査結果(参照)と比べると少し甘いんじゃないかとも思います。
首都圏土壌調査によれば、江戸川区臨海町で24万Bq/m2、葛飾区金町で17万Bq/m2、足立区東和で11万Bq/m2出ています。
文科省の汚染マップでは1万Bq/m2以下とされるところでも、横須賀市港が丘で14万Bq/m2、文京区小石川4丁目で16万Bq/m2、新宿区市谷で7万Bq/m2、練馬区東大泉4万5千Bq/m2出ています。その他、多摩地区を含めて1万Bq/m2を超えているところは沢山あります。
これらの場所は、偶々雨によって流されたセシウムが濃縮されたミニホットスポット、マイクロホットスポットかも知れませんし、そうでないかもしれません。
もっと極め細やかに土壌を調べる必要があると思います。
是非調べて欲しいです。

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