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2011 9 11 新宿アルタ前 柄谷行人氏 演説 [柄谷行人]

▽必見!必聴!です。
激同意します。
哲学者・思想家・批評家である柄谷行人氏の9・11新宿アルタ前での演説です。
「福島原発事故はまだ何も片付いていない。われわれが忘れようとしても、また実際に忘れても、原発の方が執拗に残る。それはいつまでも続きます。」
まさにその通りだと思います。
だから、反原発運動は長く続くということ、そして、それは原発に留まらず日本の社会を根本的に変える力とならなければならないということだと思います。
粘り強く行きましょう!!

柄谷行人氏の「反原発デモが日本を変える」はこちら↓ 是非読んで欲しいです。。
反原発デモが日本を変える/柄谷行人公式ウェブサイト
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☆2011 9 11 新宿アルタ前 柄谷行人氏 演説
(↓こちらの方が音声が明瞭)







☆柄谷行人氏 演説書き起こし(一部聞き取れないところ等省略があります。)



この4月から反原発デモに参加しています。

このアルタ前にも6・11デモで参加しました。

私がデモに行くようになってからいろんな質問を受けます。

しかもたいがい否定的な質問です。

その一つはデモで何が変わるのか。

デモで社会が変えられるのかというものです。

私はこう答えます。

勿論デモで社会を変えることが出来る。

確実に出来ます。

何故ならばデモをすることで、デモをする社会を作れるからです。

考えて欲しい。

今年の三月以前に、日本には沖縄を除いてデモはほとんどなかった。

それが今、日本全国、今日でも多分100箇所以上でデモが行われています。

そういう意味で日本の社会は少しは変わった。

それは明らかです。

例えば、福島原発の事故のようなことがドイツやイタリアで起こればどうなるか。

あるいは韓国で起こればどうなるか。

巨大なデモが国中に起こるでしょう。

しかしそれに比べれば、日本のデモは異様なほどに小さい。

しかし、それでもデモが起こったことはすごい。

救いであると私は思います。

デモは主権者である国民にとっての権利です。

デモが出来ないのなら国民は主権者ではない。

例えば、韓国では20年前までデモが出来なかった。

軍事政権があったからです。

しかし、それを倒して国民主権を実現をした。

デモをデモによって倒したのです。

そのような人たちがデモを手放すはずがありません。

では日本にはなぜデモが少ないのか。

なぜそれは変なことだと思われているのか。

それは国民主権を自分の力で闘争によって獲得したからではないからです。

日本人は戦後国民主権を得ました。

しかしそれは敗戦によるものであり、事実上占領軍によるものです。

つまり自分で得たものではなく、与えられた物です。

ではこれは自分自身のものにするにはどうしたらいいか、それはデモをすることです。

私が受けるもう一つの質問は、デモ以外にも手段があるのではないか、というものです。

確かにデモ以外にも手段はあります。

そもそも選挙がある。

その他さまざまな手段があります。

しかし、デモが根本的です。

デモがある限り、その他の方法も有効になりますが、デモがなければそれらは機能しません。

今までと同じことになります。

さらに私が受ける質問は、このままデモは下火になってゆくのではないかというものです。

戦後、日本には幾度も国民全国的な規模のデモがありました。

しかしそれは長続きしなかった。

今回のデモもそうなるのではないかという訳です。

確かにその恐れはあります。

マスメディアではすでに福島の事故は片付いた、直ちに経済復興に取り掛かる、取り組むべきだと言うような意見が強まっています。

無論そんなことはない。

福島では何も片付いていないのです。

しかし、当局やメディアは片付いたかのように言っている。

最初からそうです。

彼らは最初から、事実を隠し、大したことがなかったかのように装ってきたのです。

ある意味でそれは成功しています。

多くの人達がそれを信じている。

信じたいからです。

そうしたら今後に反原発のデモは下火になっていくことは避けられない、という風に見えます。

しかし違います。

福島原発事故は片付いていない。

今後もすぐには片付かない。

むしろ今後に被曝者の病状がはっきりと出てきます。

また福島の住民は永遠に郷里を離れることになります。

つまり、われわれが忘れようとしても、また実際に忘れても、原発の方が執拗に残る。

それはいつまでも続きます。

原発が恐ろしいのはこのことです。

それでも、人々はおとなしく政府や企業の言うことを聞いているでしょうか。

そうであれば、日本人は物理的に終わりです。

だから私はこう信じています。

第一に反原発運動は長く続くということです。

第二に、それは原発に留まらず日本の社会を根本的に変える力となるだろうということです。

皆さん、粘り強く戦いましょう。

以上です。
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コメント 4

1969kana

ちゃんと声を上げて、厳しい監視の目を向けないと、いつまでも状況は変わらないですよね。

「福島では何も片付いていないのです。」
この一言に尽きますね。
by 1969kana (2011-09-14 01:43) 

白・嶋・春・富

1969kana さん<日本人はおとなしすぎますよね。
声を上げないと何も状況は変わらないのに・・・
柄谷氏が言うように、おとなしく政府や企業の言うことを聞いているだけでは、日本人は物理的に終わってしまいますね。
by 白・嶋・春・富 (2011-09-14 14:13) 

あかね

ガン、白血病、そして心臓病。
バズビー教授が日本の子供たちを憂い、警鐘を鳴らしておられるのに、日本政府は何考えてるんでしょうかね。
腹立たしいの一言です!
by あかね (2011-09-15 10:39) 

白・嶋・春・富

あかね さん<政府はICRP基準に立っているから危機意識が薄いんでしょうね。
まだよく分からないからといって、分からない=安全ではないわけだし、ここは当然予防原則に立って早く対策を取るべきですよね。
by 白・嶋・春・富 (2011-09-15 13:55) 

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