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「大丈夫」思い込もうとする空気 福島 伝えたい [原発]

☆元福島TVの女性アナウンサーが、金沢に避難して現在の胸中を語っています。
しかしこの方、報道人としてどうなのかなあと疑問を抱いてしまいますね。
6歳の子供と妊娠中だったということからして避難されることは良いとしても、震災当時、福島のTVは盛んに放射能の安全デマを放送し続けていたわけです。
そのためにどれだけ多くの福島の人々が避難をためらい避けられたはずの被曝をしてしまったことか。
そのことの責任について、一言の反省も謝罪も述べていません。
「福島駅近くでサクランボをほおばる幼稚園児の話題。洗わないまま『おいしい』と言って食べる“安全性”のアピール」、それに協力しておきながら、「これって放送していいの?」とただ自問するだけです。
本当に自問し反省してるのならこの“安全性”のアピール放送に協力することを拒否すべきだったでしょう。
報道人としてとても反省してるとは思えませんね。
残念ながら、自分たちだけが避難した後ろめたさを自己弁護してるだけとしか思えません。
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子連れ避難 元キャスター金沢で決意
 福島テレビ(福島市)で十五年にわたりアナウンサーとして活躍した原田幸子さん(37)が、東京電力福島第一原発事故を契機に長女の真帆ちゃん(6つ)と実家のある金沢市に避難している。
「故郷」と呼ぶはずだった福島だが、第二子の妊娠が分かり七月で退社。福島を離れた。
「報道に携わった一人としての体験を多くの人に知ってほしい」と今、金沢市であるイベントなどで自らの経験を語る。(松岡等)


 夕方のレギュラー番組でキャスターを務めるはずだった三月十一日。
揺れが襲った直後からヘルメットをかぶってカメラに向かう。
保育園に預けていた娘の安全を確認できたのは夜だった。夫は他局のアナウンサーで、母娘の二人は三日間、局で寝泊まりした。


 1号機が爆発し、十四日朝、金沢の両親に頼んで娘だけは避難させた。
3号機爆発による大量の放射性物質が福島市に届く直前だった。


 三月中に初めて金沢に戻った時、友人が食事に連れ出してくれた。豊富な食べ物、汚染を気にすることもない。「これが普通の生活だったんだ」。涙が出た。

*ふくらむ疑問


 それから福島と金沢を行き来する。「東北新幹線で途中、マスクをするのが戦場に帰るために切り替えるスイッチ」だった。


 伝えるニュースに「これでいいのか」という疑問がふくらんでいく。
例えば福島駅近くでサクランボをほおばる幼稚園児の話題。洗わないまま『おいしい』と言って食べる“安全性”のアピール。「これって放送していいの?」と思わずにいられない。
 原発報道でテレビへの信頼が失われていくのを実感する一方で「テレビが言ってんだから安全だべ」という人も。本当に福島の人たちに必要な情報を伝えているのか自問した。


 以前から熱望していた妊娠が分かったのはそんな時。「まさかこんなタイミングで」。母親として踏ん切りがついた。福島にはいられない。「命って引き継がれていくんだなと思う。これだけの犠牲があったのだから、強い子になる」。現在妊娠八カ月。男の子と分かった。

*感じる引け目


 福島で今、一番の話題は除染。「大丈夫だと思おうとしているよう。残った人はそういう精神状態になるし、メディアもその方向に進んでいくような気がする」。けれど除染にどれだけかかるのだろう。「県をなんとか維持したいという人たちの思いを感じる」


 最近の電話で知人から「日常の生活で(放射能を)気にするのにも限界がある」と聞いた。「金沢に実家のある自分は幸運。すべてを捨てて福島を離れるのは並大抵じゃない」


 半面、避難した人は引け目も感じる。取材されたくない人は金沢にも数多い。だからこそ、報道に携わった者として、経験を自分が話したい。福島のことを聞いてほしい。原発事故の反省を生かさせなければ、福島が被った犠牲の意味はないから。

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コメント 2

PATA

この方のお気持ちは少しは分かるんですけど
ほんのちょっとの勇気がなかったかなと思います。

by PATA (2011-11-20 23:11) 

白・嶋・春・富

PATAさん<やや厳しいことを言ったかなとは思います。
震災当時の原発安全報道の垂れ流しをもう少し報道関係者は反省してほしいという思いです。
by 白・嶋・春・富 (2011-11-21 12:45) 

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