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9・19「さようなら原発集会」~6万人が参加 [脱原発]

☆9.19さようなら原発集会に参加できなかった方も、参加したけど演説は聞けなかったという方も、この演説を是非見て聞いてください。
ルポライター・鎌田慧さん
作家・大江健三郎さん
評論家・内橋克人さん
作家・落合恵子さん
作家・沢地久枝さん
FoEドイツ代表・フーベルト・ヴァイガーさん
俳優・山本太郎さん
ハイロアクション福島原発40年実行委員会・武藤類子さん
が演説されました。
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9・19「さようなら原発集会」~6万人が参加

[1 /6]さようなら原発1000万人アクション
鎌田慧さん(1分15秒頃から)大江健三郎さん(5分50秒頃から)


☆鎌田慧さん演説書き起こし

みなさん、全国から集まってくださった皆さん。
全国から集まれなかった皆さん。
全ての皆さん。
私たちは今日ここに5万人集会を成功させることができました。
まだ数は把握してません。
厳密に言いまして、4万人は突破してます。
ありがとうございます。
 今日の集会はこれまでの集会の一つの結節点であります。
そしてこれから始まっていく集会の出発点でもあります。
皆さんまだ1000万署名は始まったばかりです。
今日現在100万人は突破してます。
しかしあと900万あります。
これを皆さん死に物狂いで頑張りましょう。
そして1000万の声を脱原発に向けて突きつけましょう。
 野田首相は、これから国連に行って原発の安全性を高めて再開をしていくという事を演説するというふうに発表してます。
しかし、安全性と信頼性は既に破綻しております。
それでも尚且つ再開するというのは人民に対する敵対であります。
今日本人の8割に及ぶ人は、『原発は嫌だ。原発はやめてくれ。原発のない社会に生きたい』というふうに言ってます。その声を無視して政治ができるわけはありません。
これまでどのくらいの被曝者が発生しているのか、そして現在被曝労働者がどれだけ発生しているのか。これから分かります。
しかし、その恐ろしい結果を私たちは認めなくてはいけません。
そしてその救済を少しでも強く始めていかなくてはいけません。
そういう意味でも今日の集会を力強く終わらせることによって、救済運動も進めて生きたいと思っています。
 原発から脱する『脱原発運動』は、文化革命であります。
意識を変えていく運動でもあります。
 皆さん、核に依存して生きてることは、人類は絶対できない。
核と人類は絶対共存できない。共存できないということは、広島、長崎、そして今度の福島の事故でも証明されてます。どうしてこれ以上の犠牲者を作ることができましょうか?
 私たちは原発にさよならを言います。さよならは『再見』とか、『Au revoir』とか、『また会う日まで』のさよならじゃない。もう絶対会わない。会いたくない。
『Adieu』というのが原発に対する私たちのメッセージです。もう原発のある社会はいらない。そしてこれから子ども達に平和な幸せな社会を残す。そのためにこそ頑張っていこうではありませんか。
 それから、1000万署名に皆さん頑張ってください。
そして、来年3月24日、集約集会を開きます。
1000万署名の集会を3月24日、日比谷野外音楽堂で開きます。
それまで皆さん、頑張ってください。
そして、その間にも講演会とか、音楽界とか、いろんなことを考えてます。皆さんからのアイディアの募集します。皆さん一緒になって頑張りましょう。



☆大江さん演説書き起こし

二つの文章を引いてお話します。
まず第一は、私の先生の渡辺一夫さんの文章です。
「狂気無しでは偉大な事業は成し遂げられないと申す人々もいられます。それは嘘であります。狂気によってなされた事業は必ず荒廃と犠牲を伴います。真に偉大な事業は狂気に捕らえられやすい人間であることを人一倍自覚した人間的な人間によって誠実に地道に為されるものです。」
この文章は今、次のように読み直され得るでしょう。
「原発の電気エネルギー無しでは偉大な事業は成し遂げられないと申す人々もいられます。それは嘘であります。原子力によるエネルギーは必ず荒廃と犠牲を伴います。」
私が引用します第二の文章は新聞に載っていたものです。
原子力計画を止めていたイタリアがそれを再開するかどうか、国民投票をした。
そして反対が九割を占めました。
それに対して日本の自民党の幹事長がこう語ったそうであります。
「あれだけ大きな事故があったので集団ヒステリー状態になるのは、心情としてわかる。」
偉そうなことを言うものでありますが、元々、イタリアで原子力計画が一旦停止したのは25年前のことです。
チェルノブイリの事故がきっかけでした。
それから長く考え続けられた上で再開するかどうかを国民投票で決める。
そういうことになった。
その段階でフクシマが起こったのであります。
今の自民党の幹事長の談話の締めくくりはこうです。
「反原発と言うのは簡単だが、生活をどうするのかということに立ち返ったとき、国民投票で9割が原発反対だから止めましょうという、簡単な問題ではない。」
そう幹事長は言いました。
原発の事故が簡単な問題であるあずはありません。
福島の放射能物質で汚染された広大な面積の土地をどのようにはぎ取るか、どう始末するか。
既に内部被曝している大きい数の子ども達の健康をどう管理するか。
今まさにはっきりしていることは、こうです。
イタリアではもう決して人間の命が原発によっておびやかされることはない。
しかし私ら日本人は、これからさらに原発の事故を恐れなければならない、ということです。
私らは、それに抵抗する、その意思をもっているということを、先のように想像力を持たない政党の幹部とか、また経団連の実力者達に思い知らせる必要があります。
そのために私らに何ができるか。
私らにはこの民主主義の集会、市民のデモしかないのであります。
しっかりやりましょう。



[2 /6]内橋克人さん(0分10秒頃から)落合恵子さん(4分30秒頃から)



☆内橋克人さん演説書き起こし

今日は福島はもとより、下北半島の先から、日本中から、世界から、沢山の人が集まってくださいました。ありがとうございます。
 この感謝の言葉は、今生きている私たちだけではありません。
これから生まれてまいります20年30年、100年先の私たちの幾世代もの子孫の人々の感謝の言葉であろうと思います。ありがとうございます。
まだ、この世に生を受けていない人々も合わせて深く皆さん方に敬意を表し、『ありがとうございます』と仰っている。必ずそういう時代が来ると私は信じております。

 一つだけ注意しなければならないことがあります。
それは、新しい原発安全神話。原発安全神話の改訂版。新版。
これが台頭しつつあるということです。
つまり、技術が進めば、発展すれば安全な原発は可能である。安全な原発は可能である。
こうした安全神話の改定版。新たな装いを凝らして台頭しつつあります。
 例えば、地下深く原発を埋め込んで、洞窟の中で原子力発電を続ける。こういう企み。
こうした計画が進んでいるということであります。
地下、洞窟、穴に原発エネルギーを作る装置をうずめて、尚且つ原発を持ち続けたいというこの意図の裏に何があるかです。
それは私たちの国が核武装、核で以て再武装することが可能な、そういう潜在力を持ち続けようと、そうした政治的意図だと思います。
合意なき国策が、ここまで進んできました。
幾度も幾度も私たちは打ちひしがれた経験、これを生かさなければなりません。
 原発エネルギーではなくて、命のエネルギー、命のエネルギーが輝く。
そういう国にしようではありませんか。今日その一歩が踏み出されます。
世界が変わると思います。さようなら原発。こんにちは命輝く国。
その第一歩を皆さん方とともに歩き続けたい。
そういうふうに私は喜びとともにお話をさせていただきました。
本当にありがとうございました。


☆落合恵子さん演説書き起こし
 
こんにちは。いっぱい声出してくださいね。あなたに会えて本当によかったです。
でも会えたきっかけを考えると、腹立たしくて、腹立たしくて、仕方がありません。
この腹立たしさを新しい力に変えて、明日を変えていきたいと思います。

 私たちの、これは私の世代ですが、ビートルズの歌を歌って育ちました。
そのビートルズの歌に、『Imagine』という歌がありました。『想像してごらん』から始まる歌です。
 想像してください。子どもはどの国の、どの社会に生まれるか、選ぶことはできないのです。そして、生まれてきた国に原発があって、この暴走があったことが今の私たちの社会です。
想像してください。福島のそれぞれの子ども達の今を。そしてこの国のそれぞれの子ども達の今を。

 想像してください。スリーマイル島、チェルノブイリ、そして福島。
あの原発大国のフランスでもついこの間核施設の事故があり、ほとんどの情報が私たちは手に入れられない現実を私たちは生きています。
『今度はどこで、次は誰が犠牲になるのかと、そのストレスを絶え間なく抱いて生きていくのはもう嫌だ』私たちはそれぞれ叫んでいきたいと思います。

 放射性廃棄物の処理能力も持たない人間が、原発を持つことの罪深さを私たちは叫んでいきましょう。
それは、命への、それぞれの自分自身を生きていこう人への、国家の犯罪なのです。
容易に核兵器に変わり得るものを持つことは、恒久の平和を約束した憲法を持つ国に生きる私たちは、決して許容してはならないはずです。

 想像してください。まだ、ひらがなしか知らない小さな子どもが、夜中に突然起きて『放射能来ないで』って泣き叫ぶような社会をこれ以上続けさせてはいけないはずです。

 私は、私たちは、皆さんも『この犯罪に加担しない』とここでもう一度自分と約束しましょう。原発という呪詛から自由になること。もちろん反戦、反核、反差別は全部一つの根っこです。『命』ここから始まります。

 今函館で、大間原発を、あの海を見ながら函館の駅に向かって歩いてる大きなグループがいます。大間原発(反対)の方、そこにいらっしゃいますよね。
あるいは、昨日オーストラリアから突然帰国したジュンコさん。どっかに埋もれているでしょう。ありがとうございます。

 世界から原発と核が消える私たちのゴールに向かって、歩みましょう。
暴力に対して私たちは、非暴力を貫きます。けれども諦めません。慣れません。忘れません。歩き続けます。
この一つのウォークをけが人ゼロ。熱中症ゼロ。もちろん逮捕者ゼロで、歩きぬきましょう。お願いします。






[3 /6]澤地久枝さん


☆澤地久枝さん演説書き起こし 

こんにちは、皆さんよくいらしてくださいました。
これだけ多くの方が参加してくださって、どれだけうれしいでしょう。
 最初の記者会見の後、私は姿を消していました。(大丈夫よ、大丈夫。一人で立ってる)
ひざの骨折とそれから手術という事で、50日あまり入院をしたんですね。
うちへ帰ってからもあちこちが萎えて回復がとても遅かったと思います。
しかし今日どんなことをしても立って参加しようという意思が私を立ち上がらせ、歩かせたのだと思っています。

 昭和の時代には15年に及ぶ戦争の日々があり、沖縄戦と、広島長崎への原爆投下の果てに敗戦を向かえました。人類は日本という実験場で始めて原爆を体験したのです。
日本は実験場だったと思ったほうがいいと私は思います。
その日本に54基もの原発ができ、福島の事故から半年たっても収束の手立てがないことは、原発の本質と、歴史の痛烈な啓示を示してはいないでしょうか。
この国は原発など持ってはいけない国だったはずです。

 核が暴走始めてしまったら、人類はその暴走を止めたり、コントロールするノウハウをまだ持ってないんですね。そういう危険なものは、地球には必要がないと思います。
日本だけではすみません。放射能は海を越え、国境を越えて広がっていきます。
これは防ぎようもないのです。
 原発を含む日本の電力会社は、過去何十年間か抜群の大スポンサーでした。
どこに対するスポンサーであったかは、あえて言いません。
皆さんよくご存知だと思います。
何百億円という現金が原発の安全性PRと推進のために使われ、その毒が広く広がったようです。
事故の直後から原発や、東京電力批判を差し控え、暗に原発擁護の言説が大手を振ってまかり通っています。
特にテレビを見てください。酷いものだと思います。
 東京電力が役所に最近提出した報告書類は、本文の殆どが抹消の黒線で消されていました。何て無責任で傲慢な姿勢なんでしょうか。
こういう実にレベルの低い、責任を問わない非科学的な人々に、私たちの命が握られてきたと思うと、本当に寒気がします。
 事故直後年間被爆許容量の数字を大きく変えた政府発表は、以後の発表に深い不信を抱く原因を作ったと思います。
その限度量さえ超えて事故現場で働く作業員の生命は、誰が保障するのでしょうか。
多くは下請けの労働者なのです。東北はいつもいつも切り捨てられる民の対象になってきた。割を食ってきた。歴史的に。酷い歴史をしょっていると思います。
 わが子の健康を案じ、住むべき場所、食べさせる物に悩む母親達がいっぱいいます。
事実を知りたいと彼女達はみんな望んでいます。知らなくては対応のしようがないんです。
 『原発をなくしたら電力が不足し、日本経済は成り立たない。雇用は減り、失業率は増え、貧しい2流、3流の国になる。展望を失ったくらい社会が訪れる』と威嚇交じりの原発擁護がおおっぴらに語られるようになりました。
しかし、就職難、不景気、萎縮しがちな世相は原発以前から慢性症状としてあったのではありませんか?
今ここで全て原発に帰納して、だから原発が必要だという考え方は、どこかですり替えが行われています。うそがあります。
私たちは政治不在の社会を変えようとして、政権交代を実現させたんですが、しかし、政治不信が生まれるのは自然なことです。
しかし、結末は、結果は、私たちに返ってきます。
希望とは道を見出すべく残されているのは自覚し、考える、この確立と、個と個の連携、その広がり、つまりは市民運動ではないでしょうか。
 今日の集会のこの盛況、また1000万市民の原発さよならの署名は、私達が求める新しい国づくり、世直しに道を開くと思い、私はそこに希望を繋ぎます。
同時に今回の原発事故の原因と経緯の真相究明を徹底させたい。
政府と東電の秘密主義は原発事故に限らない、この国の悪しき体質を反映しているからです。

 今日おいでになっている特に女性の方たちに語りたいと思います。
今日まで一人の戦死者も出さなかった戦後は、二度と戦争はさせないと決心した、戦争を体験した日本の女達の力だと思います。
地球と命を守り平穏な未来を確保すべく、命を生み育む女性達が役割を果たすべきときは今です。血縁を問わず、国境を越えて命を守る戦いにはその夫、恋人、友人達も戦いの同士に連なるでしょう。
その周りには私のような高齢の思いを同じくする人間のいることを確かめ合って進んでいきましょう。
『老若同盟』と亡くなられた加藤周一さんは言われましたが、老若男女を問わぬ、人間の砦を築いていきましょう。
ここで私たちは負けることはできないのです。
皆で一緒に力を合わせていきたいと思います。
 きょうは本当に、ありがとうございました。





[4 /6]フーベルト・ヴァイガー さん(FoEドイツ代表/逐次通訳)


☆フーベルト・ヴァイガーさん演説書き起こし

親愛なる皆さん。
福島事故から半年後のこの記念するべき集会で話ができることを、光栄に思います。
 このような計り知れない影響を与える原子力事故が日本で起こったことに、ドイツでも私たちは大変な衝撃を受けています。
 何十年間、何十年来、反原発で闘ってきた、ドイツの何百万人の市民から、皆さんへの連帯のあいさつをお伝えしたいと思います。
 福島の事故は世界を変えました。
この原発事故は、原子力発電が、どんな国においても、またどんなシステムにおいても、私たち人間に、そして社会に、環境に、計り知れない影響を与えるものであり、とても制御ができないものであることを明らかにしました。
この事故は同時に、政府も企業も、このような計り知れない影響の下に、なす術もないことを明らかにしました。

 チェルノブイリ事故から25年、私たちドイツそして、ヨーロッパの人々も知っています。
政府そして原子力産業が、何万人もの死者を前にしても、なおこの事故を小さく見せようと、隠そうとしていることを、そしていまもそれが続いていることを、です。
 しかしこの事故は、ドイツやイタリアなどのヨーロッパの国々に変化をもたらしました。
ドイツでは事故の後に、今日ここにあるような大きなデモが起こり、ついに政府は8基の原子力発電所を停止し、更にその他の発電所についても2022年までに停止することを決定しました。すなわち2022年に、最大の産業国の一つが、脱原発を実現するのです。
 脱原発は、もはや、『できるのか』、『できないのか』の話ではありません。
政治的に、『やるのか』、『やらないのか』の話なのです。
電力会社の解体や、再生可能エネルギーの拡大によって、それは可能なのです。
 いま私たちは、民主主義の下で、脱原発を声高く訴えていく時なのです。
 半年前にこの国で起こったことは、日本でも他のどこでも、二度とくり返されてはなりません。
そのために一緒に闘っていきましょう。
また一緒に闘わなければ、電力会社の連合に勝つことはできないのです。
 今、まさに脱原発、核兵器のない、原子力発電のない未来をともに実現しましょう。
 ありがとうございました。




[5 /6]山本太郎さん



☆山本太郎さん演説書き起こし

こんにちは、山本太郎です。
すごい、すごい人ですね。
おそらく本当に命を守りたい、生きていきたい、日本人の気持ちというのがここに集まっていると思います、今日は。
3.11以降、僕の人生も大きく変わりました。
それはどうしてかというと、生きていたいと思ったんですよ。
生きていないと、どうしようもないじゃないですか。
 で、自分一人生きててもしょうがないんです。
ここにいる皆さんにも、ここに来れなかった世界中の人達も生きていないと、意味が無いんですよね。

今、僕たちの目の前には、ものすごい危機が迫ってきてると思います。
とにかく今、生き延びるためには、原発を一斉停止するしかないと思うんです。
でもやはり、目の前の利益を守りたい者たちにとって、その発言というのはものすごい目障りです。でも、僕たちは違いますよ、命が掛かってますから。

テレビ・新聞で、本当のことというのは、ほとんど流れないと思います。
完全にお金ですよね。去勢されて、骨抜きにされていると思います。
メディアにとっては、目の前の命よりも、やっぱりお金の方が大事なんですよね。

そして、今ここまでいろんな事柄があからさまになってきて、はっきりしてきたこと。
それは今の日本の政府は、人々の命を簡単に無視できる政府だということです。
今、僕たちがこうやって集まっている間にも、被曝し続けている人たちがいます。
でも、そのことをはっきりと伝えて、動きに出来る政治家というのは、どれ位いるんでしょうか?
政治家達に世の中を変えれるというのは、もうない話だということがはっきりしたと思います。
一刻も早い、高濃度の汚染地域からの人々をサテライト疎開させる。
そして、原発を一斉停止させる。
もう代わりのエネルギーはあるんです。
電力は足りてるんです。30%のエネルギー、原子力からは要らない。
じゃないと、僕たちは生きてられない。
世界中にも迷惑が掛かる。とにかく生き延びたいんです。みんなで。
今できること。
先日、河野太郎さんとお話してきました。
その時に、おっしゃっていました。
『デモ、署名、政治家達にとっては、何も痛くない話だ』と。
『たくさん集められた署名は、どっかの倉庫にぶち込まれるだけだ』と。
『デモをしてたとしても、ちょっと目障りだなと思われるだけだ』と。
一番必要なのは、人々の力なんです。市民の力なんです。
それぞれの選挙区の代議士の事務所に行って、プレッシャーを掛けることです。
今、その代議士が一体どういう立ち位置にいるべきなのか。
どういうつもりなのかということをはっきりさせて下さい。
でないと、この先は無いと思います。
この先の日本は、核廃棄物の置き場になるだけだと思います。
今、大人がすべきことは、子供達を守ること。
そのためには行動を起こすことだと思うんです。
是非力を貸して下さい。
よろしくお願いします。

ちょっと待って下さい、もう少しおつき合い下さい。
今、もう一つの場所でデモが行われてたんですね。
そこの場所で、日本テレビのeveryというニュース番組があるんですけれども、そこで『ちょっと密着させてくれ』と直接言われたんですけど、じゃあこれだけの人々が集まってデモ行動をした。
この国民たちの行動が伝わるような報道がされてるのか?という話になったんですよ。
だから僕が、今ここで預かってきたデジタルカメラで皆さんの姿と叫びを撮りたいと思います。良いですか?もうちょっとお付き合い下さい。
原発反対! 原発反対! 子供を守れ! 大人を守れ! 命を守れ! 地球を守れ!
原発反対! 原発反対!
 頑張っていきましょう!!



[6 /6]武藤類子さん(ハイロアクション福島原発40年実行委員会)


☆武藤類子さん演説書き起こし

福島の皆さん、どうぞ一緒に立ち上がってください。

みなさん、こんにちは。
福島から参りました。
今日は福島県内から、それから避難先から
何台もバスを連ねてたくさんの仲間と一緒にやって参りました。
初めて集会やデモに参加する人もたくさんいます。
それでも
「福島原発で起きた悲しみを伝えよう」
「わたしたちこそが原発いらないの声をあげよう」と
声を掛け合い、誘い合ってやって来ました。

はじめに申し上げたいことがあります。
3.11からの大変な毎日を
命を守るためにあらゆることに取り組んできた
みなさん、ひとりひとりに
ひとりひとりを深く尊敬いたします。

それから
福島県民にあたたかい手を差し伸べ、つながり
様々な支援をしてくださった方々にお礼を申し上げます。
ありがとうございます。

そして、この事故によって
大きな荷物を背負わせることになってしまった
こどもたち、若い人々に
このような現実を作ってしまった世代として
心から謝りたいと思います。
本当にごめんなさい。

さて、みなさん。
福島はとても美しいところです。
東に紺碧の太平洋を臨む浜通り。
桃、梨、りんごと、果物の宝庫の中通り。
猪苗代湖と磐梯山のまわりに黄金色の稲穂がたれる会津平野。
そのむこうを深い山々が縁取っています。
山は碧く、水は清らかな、わたしたちのふるさとです。

3.11 原発事故を境に
その風景に目には見えない放射能が降り注ぎ
わたしたちは被曝者となりました。

大混乱の中で、わたしたちには様々なことが起こりました。
素早く張り巡らされた安全キャンペーンと不安の狭間で
引き裂かれていく人と人とのつながり。

地域で、職場で、学校で、家庭の中で
どれだけの人が悩み、悲しんだことでしょう。

毎日、毎日、否応無く迫られる決断。
逃げる、逃げない。
食べる、食べない。
こどもにマスクをさせる、させない。
洗濯物を外に干す、干さない。
畑を耕す、耕さない。
何かにもの申す、黙る。
様々な苦渋の選択がありました。

そして今
半年という月日の中で次第に鮮明になってきたことは
事実は隠されるのだ。
国は国民を守らないのだ。
事故は未だに終わらないのだ。
福島県民は核の実験材料にされるのだ。
莫大な放射能のゴミは残るのだ。
大きな犠牲の上になお原発を推進しようとする勢力があるのだ。
わたしたちは捨てられたのだ。

わたしたちは、疲れとやりきれない悲しみに深いため息をつきます。
でも、口をついてくることばは
「わたしたちを馬鹿にするな」
「わたしたちの命を奪うな」です。

福島県民は今、怒りと悲しみの中から静かに立ち上がっています。
子どもたちを守ろうと母親が父親が、おじいちゃんがおばあちゃんが。
自分たちの未来を奪われまいと若い世代が。
大量の被曝に曝されながら事故処理に携わる原発従事者を助けようと
労働者たちが。
土地を汚された絶望の中から農民が。
放射能による新たな差別と分断を生むまいと、障害を持った人々が。

ひとりひとりの市民が、国と東電の責任を問い続けています。
そして「原発はもういらない」と声をあげています。
わたしたちは静かに怒りを燃やす、東北の鬼です。

わたしたち福島県民は
故郷を離れる者も、福島の土地にとどまり生きる者も
苦悩と責任と希望を分かち合い、支え合って生きて行こうと思っています。

わたしたちとつながってください。
わたしたちが起こしているアクションに注目をしてください。

政府交渉、疎開、裁判、避難、保養、除染、測定、
原発・放射能についての学び。
そしてどこにでも出かけ、福島を語ります。
今日は遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。
思いつく限りのあらゆることに取り組んでいます。

わたしたちを助けてください。
どうか、福島を忘れないでください。

もうひとつ、お話ししたいことがあります。
それは、わたしたち自身の生き方、暮らし方です。

わたしたちは
何気なく差し込むコンセントの向こう側を想像しなければなりません。
便利さや発展が、差別や犠牲の上に成り立っていることに
思いを馳せなければなりません。
原発はその向こうにあるのです。

人類は地球に生きる、ただ一種類の生き物に過ぎません。
自らの種族の未来を奪う生き物が、他にいるでしょうか。

わたしはこの地球という美しい星と調和した
まっとうな生き物として生きたいです。
ささやかでも、エネルギーを大事に使い
工夫に満ちた、豊かで創造的な暮らしを紡いでいきたいです。

どうしたら、原発と対局にある新しい世界を作っていけるのか
誰にも明確な答えは分かりません。

できうることは
誰かが決めたことに従うのではなく
ひとりひとりが、本当に本当に本気で自分の頭で考え
確かに目を見開き
自分ができることを決断し、行動することだと思うのです。

ひとりひとりにその力があることを思い出しましょう。
わたしたちは誰でも変わる勇気を持っています。
奪われてきた自信を取り戻しましょう。

原発をなお進めようとする力が垂直にそびえる壁ならば
限りなく横に広がりつながり続けていくことがわたしたちの力です。

たったいま隣にいる人とそっと手をつないでみてください。
見つめ合い、お互いの辛さを聞き合いましょう。
涙と怒りを許し合いましょう。
いまつないでいるその手のぬくもりを
日本中に、世界中に広げていきましょう。

わたしたちひとりひとりの背負っていかなければならない荷物が
途方もなく重く、道のりがどんなに過酷であっても
目をそらさずに支え合い
軽やかに、朗らかに生き延びていきましょう。

ありがとうございました。

☆司会
福島の皆さんとしっかり繋がって脱原発を実現していきたいと思います。
今日の集会には沢山のメッセージが寄せられていますけれども、アメリカからは次の方たちからメッセージが寄せられています。
・ ノーム・チョムスキー氏(Avram Noam Chomsky) 言語学者、思想家、マサチューセッツ工科大学教授)

・ ダニエル・エルスバーグ氏(Daniel Ellsberg) 元国防総省職員

・ デイビッド・クリーガー氏(David Krieger) 平和活動家、詩人

・ ロバート・J・リフトン氏(Robert Jay Lifton) 精神医学者

・ マーティン・シャーウィン氏(Martin Sherwin) 歴史学者、ピューリッツァー賞受賞者
・ リチャード・フォーク氏(Richard Falk) 政治学者・プリンストン大学教授


フランスからも寄せられています。
・ アラン・ブロッサ氏(Alain Brossat) パリ大学哲学教授
・ スーザン・ジョージ氏(Susan George) 政治学者

・ コリンヌ・ルパージュ氏(Corinne Lepage) 前環境大臣

・ エバ・ジョリー氏(Eva Joly) 緑の党、大統領候補


外国から沢山の皆さんからメッセージが寄せられています。

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「さようなら原発集会」

9月19日(月・敬老の日)
会場  明治公園

発言
鎌田慧さん、大江健三郎さん、内橋克人さん、 落合恵子さん
澤地久枝さん、フーベルト・ヴァイガーさん(FoEドイツ代表)
山本太郎さん、武藤類子さん(ハイロアクション福島原発40年実行委員会)

さようなら原発1000万人アクション
http://sayonara-nukes.org
1000万人署名~脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名
http://sayonara-nukes.org/shomei
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制作:OurPlanetTV
http://www.ourplanet-tv.org


☆こちらはデモ行進映像
5分30秒頃ピーター・バラカン氏、6分50秒頃に池田香代子氏、7分20秒頃に伴英幸氏登場してます。


☆イタリアでも報道In 60mila a Tokyo contro il nucleare, un parco eolico a...


☆オーストラリアABC放送の報道
Japanese march against nuclear power

http://www.abc.net.au/lateline/content/2011/s3321265.htm

こちらhttp://in-the-eyes-of-etranger.blogspot.com/2011/09/abc.htmlより和訳を以下に転載させていただきました。
2011/09/20和訳:9・19さよなら原発パレードに関する豪ABCの報道




Japanese march against nuclear power

原発反対を掲げ行進する日本の人々


放送日:2011年9月19日
番組名: 豪ABC、LATELINE
キャスター:Ali Moore(アリ・ムーア)
レポーター:Mark Willacy(マーク・ウィラシー)


フクシマ原発のメルトダウンが起きてから半年。
約6万人が街に繰り出すという最大規模の反原発デモが東京で行われた。


ムーア・キャスター: フクシマ原発のメルトダウンが起きてから半年。約6万人が街に繰り出すという最大規模の反原発デモが東京で行われました。新しい首相が依然として原子力が必要であることを示唆する中で、デモに参加した人々は日本政府に対し「原発依存体制」に終止符を打つことを訴え続けました。

そしてつい先日、前首相の管氏は、メルトダウンの直後に、東京やその周辺地域から3,000万人を避難させることを検討していたことを明らかにしました。

北アジア担当特派員のマーク・ウィラシーが東京からレポートします。

ウィラシー記者: 日本の反原発デモで、警官よりもデモ参加者の数が多いというのは、きわめて珍しいことです。デモ主催者側は、5万人の参加を見込んでいましたが、実際は、実に6万人がこのデモに参加したとのこと。福島も含め日本中から参加者が集まりました。

福島在住のコグレトシカズさん: このデモは日本国民の総意を表明するものです。私たちが言いたいのは、日本に原発は必要ないということ。再生可能なエネルギーに転換すべきなのです。

ウィラシー記者: デモには、ファッション・デザイナーやホームレス協会、芸能人、会社員、主婦らが参加し、彼らの演説に涙する人々も多く見受けられました。

デモ参加者のキミガキケイコさん: 福島の原発災害はすべての日本人を不安に陥れました。新しいエネルギー資源を活用して原発依存をなくさなければなりません。だから、6万人もの人々がここに集まったのです。

ウィラシー記者: 公園の中で抗議の声をあげ、その主張を唱えたあと、デモの参加者らは東京の街に繰り出しました。その数は増え続け、彼らの行進はいくつかの区をまたがる範囲にまで膨れ上がりました。

これだけの規模のデモが起こるまでに半年の期間を要しましたが、日本の反原発ムーヴメントは遂に一定のモメンタム(勢い)を得たようです。このデモは、フクシマのメルトダウンが起きてから最大規模のものとなりました。新首相が原発の維持を示唆するなか、このムーヴメントが抱える課題は、今後いかにしてこのモメンタムを維持するかにあります。

実際、今週予定されている国連総会の場で野田佳彦新首相は、少なくとも当面の間、日本経済が引き続き原子力に依存せざるを得ない状況にあることを表明する予定です。

彼の前任者はの管直人氏は、段階的な依存解消を望んでいました。

総理の重責から解放され、災害時の首相だった管氏は当時、メルトダウンの直後、最悪のシナリオとして、東京やその周辺地域から3,000万人を避難させることを検討していたことを明らかにしました。最終的に、そういう結果にはならなかったものの、もし仮にそうなっていたら、日本は国家として機能できなくなっていただろうと、管氏は振り返ります。

しかし、何万人もの人々が声をあげて政府の政策や原発企業の方針に異を唱えることができるのであれば、日本は国家として十分に機能しているといえるのではないでしょうか。

(了)

ちょっと休憩!
大江健三郎さんの完全手書きの直筆スピーチ原稿→http://twitpic.com/6nedo2

大江さんのこの写真は宮崎駿さんのデモ写真と並ぶ傑作?→http://instagr.am/p/NhYSI/



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コメント 4

1969kana

ネットで空撮したのを見たりしましたが、正直こんなに集まるとは思っていなかったので、ちょっと感動? しましたね。
若者が多かったという情報がありましたが、やはり今の若者のほうがしっかり現実を受け止め、これからのことを考えているのですよね。

しかし、分断させられているなんてひどい話です。
何としても小さく見せたくて必死なんですね。
ネットでも、「サヨク! サヨク!」という罵倒が結構見受けられますが、さすが多額の予算を組んでいただけあって、工作員をたくさん雇っているんですねぇ。
by 1969kana (2011-09-21 01:28) 

白・嶋・春・富

1969kana さん<ホントに、5万人を謳っていましたが正直言ってそんなに集まるんだろうかと思っていました。
人によっては沖縄や海外などの10万人集会の経験則から言って、8万人以上は確実に集まったんじゃないかといっている方もいます。
若者が動いたというのも大きいでしょうね。

仰る通りネットで今度の集会デモにケチつける工作員?よく見かけますね。さっきもデモ参加者は「原発の電気使うのやめろ」みたいなこと言ってました。だったらその前に電気の選択できるように発送電分離しろって言いたいですね。

いろいろ批判や問題点があったとしても、柄谷行人さんが言うように、これだけの人が原発は要らないという最大公約数で集まってデモしたっていう事実は大きいし意味があったと思いますね。

by 白・嶋・春・富 (2011-09-21 15:11) 

あかね

こんばんは!(。・▽・)ノ

大江さんがやってくれたのは嬉しいことですね♪
政治云々関係なく、これだけの一般人が反原発を訴えてるんです。
日本政府も耳を傾けるべきだと思いますね。

山本太郎氏が佐賀県庁から業務妨害云々で告訴されました。
さすが利権にしがみついてる九電の父を持つ古川県知事のやる
所業です。(*`д´)ムカつきますよ!

左翼左翼と叫んでいるのは、在特会の連中です。
裏で活動資金もらって動いてますが、最低の輩です。

by あかね (2011-09-24 00:54) 

白・嶋・春・富

あかね さん<世界的作家の大江さんがいたので、逮捕者がでなかったという話もあるようです。
山本太郎さんが告訴されたって言うのも、一般国民の抱く脱原発運動のイメージダウンを狙ったものでしょう。
嫌がらせもいいとこです。
何か京都党、堀場製作所、文科省が関連?してるとかの話らしいですね。。。
by 白・嶋・春・富 (2011-09-24 13:40) 

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