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ECRR・クリスバズビー博士講演会 [クリス・バズビー]

クロスバズビー博士講演in早稲田(1)
11/07/17


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☆クリス・バズビー博士講演要旨


まず、日本人に対して、どれだけ深刻な問題か(カタストロフ)を伝えたかった。政府はじめとして、深刻にとらえてない。
日本はこれから長い時間、放射線に晒されることになる。
核実験の時代からこれまで、核実験が続き放射線が放出。
1945年以前には放射性物質は存在しなかった。今はそれが増えている。対応しないといけない。私は20年以上、放射性物資による健康被害を調査してきた。
放射性物質が体に入るときに、どのような深刻な影響を及ぼすかを調査してきた。わかったのは、今までのそういうものに対する危険性、リスクモデルが危険なほど間違っていることだった。
1952年以来、放射性物質が体内に入り、それまではなかったガン、病気が起きてきていることがわかった。
2つのセクションについて話します。第1部は、リスクモデルを見て、それぞれのリスクモデルが健康問題をどう扱っているか。これがわからないと、福島で起こっていること、東京で起きていることが理解しにくい。
第2部では、クルマのエアフィルターを調査した結果を見せる(これは、今発売中の週刊現代に出てる記事の関係)。クルマのエアフィルターが吸っているのは、人間が吸っている空気と同じだということ。
DNAに放射線があたると、ガン、奇形児などが発生。放射線の量はジュール/kgが単位。1kgあたりの量が問題ではなく、電離、イオン化する放射線量が問題。
シーベルトで測定すると、かなり低いので安心するかもしれない。
でも同じフィルターをスペクトルメーターで見ると、セシウムがたくさん入っていることがわかる。これはチェルノブイリで起きたことと同じ。例えば、1kgあたりの線量は、火の前に座って手を温めるようなこと。それに対して熱くなった石炭の一部分を口の中に入れるような違い(?)
日本は被ばく(放射線と健康被害)の研究では有名。広島、長崎があった。どのくらい受けるとどうなるかの基本ができたICRPモデルは、それをモデルにしている。
このモデルが有効な場合は、体の1個1個の細胞がまったく同じ線量を受けたときの話。
しかし内部被ばくはまったく違う。細胞によって大きく被ばくするものと、被ばくしないものとが出てくる。それを理解してほしい。
普通の時のバックグラウンドの線量で2mSv/hというのは、体の中の細胞全部が1回、放射線を浴びる計算。そのくらいなら直すことができる。それで大丈夫なのではなく、必ず直るわけではないので、私たちは年を取るとガンになったりする。細胞の中のDNAがなおらなくなる。
なぜそれがわかるか、いろいろなほ乳類を見ればいい。どの程度の放射線に対する抵抗力があるのかがわかる。ネズミ、牛、犬見れば、どの程度の抵抗力がそれぞれにあるのかがわかる。
体にある細胞は10E13くらい。1日にすべての細胞が1回放射線を浴びると、1Svになる。これは死亡してしまう。内部被ばくは、粒子は非常に小さいが、ホットパーティクルになり、同じ細胞を何回もアタックすることになる。
1ミクロンの小さい粒子がラットに入った時の細胞の写真。この(モジャモジャになった一カ所をさして)ここが、高い線量。ここらへんがゼロ。だから体全体の線量は非常に小さいものになる。これがいいモデルではないか。
1988年から、新しいグループ、ECRR(欧州放射線リスク委員会)で仕事始めた。内部被ばくと外部被ばくは違う。できるだけ、こういった被害を受けている集団を比べてみた。
まず英国ウェールズで調査。ウェールズはガンになると登録するので、発生数がわかる。その地方に放射線の被ばく量もある。ウェールズは大西洋上にあるので、フォールアウトも多い。ウェールズとイングランド、ここの降下物の量とガンの発生率を比較できる。
これをやると、ICRPモデルと約350倍も違っていた(発生率?) 白血病などを見てみると、同じ数字が出てきた。
2010年のECRRリスクモデルの本は無料でダウンロードできる。これを見ると内部被ばくがどのくらいの健康被害をもたらすか。まあまあの正確さで計算できる。
福島の事故は、新しいことではない。前にもチェルノブイリで起きていること。これから福島で起きることは、把握しようと思えば、過去に何が起きたかを見ればいい。
スウェーデンのマーチントンデル先生が重要な研究を実施。スウェーデン北部のガン発生率が増加したという結果。もうひとつの研究は、完全に間違いなく、ICRPモデルが間違っていること。300〜500倍もリスクが違う。疫学的な研究が、ICRPモデルが間違っている研究も多数ある。軍事関係の、権力とお金の都合で、ICRPモデルが間違っていることについては、なにも為されていない。2007年のICRPモデルは、あまりにも悪い。見るだけで恥ずかしい。
本一冊が、1回もチェルノブイリについて触れてない。著者のジャック・バランティン。2009年に会ったことがある。その時は、彼はICRPのセクレタリーを退職した時だった。
その時の話はインターネットのビデオで見られる。ジャックは、ICRPモデルが内部被ばくに関してどのくらい間違っているかというと、おそらく900倍くらいではないかと
もう退職してからの彼は、ICRPは、間違っているということが言えるようになったと言っていた。
チェルノブイリ、スウェーデンのトンデル先生の調査結果。
チェルノブイリから飛来した放射性物質の地図。バルト三国とバルト海が被ばく量多い。今は、世界でいちばん汚染されている海になった。
これはトンデル先生の報告。セシウム137で100kBq/km2あたり、ガンの発生率が11%上がった。トンデル先生は、原子力関係から攻撃受けて、職を失った。親分はラーズ・エリック・ホルム。スウェーデンは巨大な原子力産業ある。使用済み燃料の最終処理施設作っている


休憩。


放射線の汚染はかなり広範。核種の種類はいくつもある。まずは外部からのガンマ線による被ばく。2つめは食べ物や水などの摂取による内部被ばく。3つめは、呼吸系からの内部被ばく。これがもっとも危険
2004年に主に中東の劣化ウランに関して、クルマのエアフィルターを見てきた。空気の流量は、走行距離と排気量から計算できる。微少な粒子はキャッチできないが、気体のヨウ素もだめだが、大きなものはかかる。核種のうち、半分くらいはフィルターに残る。
(福島のクルマの調査結果は、発売中の週刊現代に出てます。福島のクルマのエアフィルターをバズビーさんのところに送り、検査してもらったものです。)
アルファトラック・プラスチックについて==プラスチックにアルファ線があたると、小さな穴をあける。溶剤で、ひとつひとつの穴を見ることができる。アルファ核種は、ひとつで500mSv/h以上のエネルギーを持つ。
福島に行ったら、私は怖くて行けないが、そこは普通の様子。緑もある。空気がどうなっているかはわからない。だから東電が、ガイガーカウンターあてて測るのを鵜呑みにするしかない。
東京のクルマのエアフィルターを測ると、核実験時より250倍くらい悪くなっている。千葉と東京をいったりきたりしたクルマのデータだから、千葉も。
福島のデータは4つあり。平均で、2.5〜3Bq/m3。核実験時と、1000倍くらい違う。でもフィルターは、どれもガイガーカウンターで測ると、0.2μSv/hくらいしかない。
エアフィルター使って汚染度を計算し、ガンの発生率がどのくらいになるかの計算ができるはず。福島は汚染度低いが人口大きい。ICRPで3320人/50年、トンデルで12万、ECRRで22万4000人/50年がガンになる。ICRPもガンが発生しないとはいってない。けれどもリスクモデルの考え方が違う。国連の人権の定義に、自分の健康を守る権利あると。けれどもカネと市場で動いている社会では、賠償という形ではないといけないだろう。1Bqで1ドルとかにするなど。これはジョークではない。日本だけでなく、国際原子力産業が支払えばいい(拍手)

これから重要な話。おそらく彼らは隠蔽工作する。もう始まっている。ドイツの放射線問題の委員長だったバイスさん、こんどは国連の放射線関係の委員長になった。
こんどはそのバイスさんが、WHOと共同で、福島で健康問題の調査を始めるといっている。彼は影響がないことをいうだろう。調査結果としては何も見つからないだろう。
難しいことではなく、簡単な調査をすべきだといいたい。ファルージャでやったようなもの。世帯ごとに、過去5年間のガンの調査、今後10年間のガンの発生率を調査対象にする。これをすると、政府もいらないし、めんどうな機関も不要。自分たちだけで可能。
髪の毛などのサンプルをとっておけば、裁判の時に証拠になる。何百万ドルもかからない。
そういった調査は、第三者的な資金がないといけないので、法人みたいなもの作る。例えば私が調査した車のフィルターと同じことする。政府に働きかけて、福島の原発から10kmや20kmごとなど、大きなエアフィルター設置して、とくに海岸線に近いところで常に空気をチェック。
そのフィルターを2週間毎に分析して、どのくらい放射性物質が入っているかを測定し、結果をネットに公開。自分はどこに住むのかという自己決定ができるようにすればいいのではないか。
福島はまだ終わっていない。できるだけ早く環境から遮断して、安全な状態にすることが急務。たとえば研究者や科学者で、放射能問題ないという発言する人たちを裁判で裁くようなことをしないといけないのではないか。
間の歴史遡ると、ここ2000年くらいで、科学、誰かに所有されているが、何百万人も死んでいることを受け止めないといけない。ほんとは逃げるべきだったが、住み続けている。もしかしたら亡くならなかった人も、逃げなかったために亡くなるかもしれない。世界中の科学者の組織、殺人のマフィアのような団体に化けてしまったのではないか。
WHOは、IAEAの一部。私の団体も、EUなどに対して研究費の申請をしているが、放射線と健康になると、とにかく許可おりない。
去年、我々は、スウェーデンのカロリンスカインスティチュートとグループ作って、研究費申請した。全部は実現できなかったことと、ある同僚の研究費がぜんぶストップされて研究室が閉鎖された。
ジャーナルに掲載してもらうことは非常に難しい。私が何かするときには、私が所属している大学やウィキに手紙出したりして横やり入れるグループがいる。第三者的な立場から、ほんとうはどうなっているのかとやっている科学者が切り離されていく。でもやめるわけにはいかない。


Q)英国は劣化ウランについても計測する機械あるらしい。ランドール・バリッシュ教授が帰還兵を調査・ウラン兵器の工場跡地に住んでいた住民の尿からも検出。ウラン他出ている。日本にはない。なんとかしていただきたいのだが。地下水分析にも必要。(声詰まる・・・)

先の、パリッシュさんの機械は、インチキとのこと。英国国防省と関係のある人物で、彼の機械で測れるのは尿の中のウランのみ。呼吸系に入ったものは無視。ウランの分析ならドイツの機関があると、バズビーさん。

日本に来る目的は、世界を変えるため。福島ではたいへんな事件があった。多くの人はちょっと立ち止まって、世界や世の中がどういうことになっているのか考える機会になっているのではないか。「日本で、最初の原爆が落とされた国で事故が起きてしまったが、日本人が世界を変えるきっかけを作ることができるのではないかと思っている。がんばっていただきたい」
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